姫路

  • 印刷
生死をテーマに小説をつづった藤保君子さん=たつの市内
拡大
生死をテーマに小説をつづった藤保君子さん=たつの市内

 同人誌「姫路文学」で健筆を振るう元看護師の藤保君子さん(75)=兵庫県姫路市=が、人の誕生や老いをテーマに命の重みをつづった小説集「風は思いのままに」を自費出版した。実体験を基に、女性准看護師や高年夫婦の人生物語をリアルに展開し、「生きるとは何か」を問い掛けた。

 藤保さんは長野県中野市生まれ。姫路聖マリア病院などで約40年勤め、2002年から姫路文学の同人。市芸術文化奨励賞などの受賞を重ね、小説の出版は5回目を数える。

 今回は三つの物語で編んだ。一つ目の物語「誕生」は、准看護師だった20歳の自身がモデル。娘に絞殺された女性の司法解剖や三つ子の出産に立ち会いながら、看護師として歩む決意を強くする姿を表現した。

 二つ目の「小窓から眺める空」は、定年退職から7年を経た高年の「私」と妻との日常を舞台にした。畑仕事を楽しむ夫、同人誌の活動に奔走する妻。「波風立てず、お互い自由に」とすごす2人の日々を穏やかにコミカルに描いた。

 最後は小説と同タイトルの物語を収めた。10年間いた修道院を飛び出し、3年後に再び戻った40代の修道女「千香」が主人公。老人保健施設の介護現場で働き、自身はがんを患う。信仰に支えられ、半年の闘病後に死を迎える姿を通して生死の意味を問うた。

 「人の誕生や死とは何かを心の中で熟考してもらえれば」と藤保さん。近年、地元の中学生に体験を講演する機会もあるといい、「人工中絶や命が奪われる事件が絶えない。若い世代の人にも読んでもらい、生きることの大切さを考えるきっかけにしてほしい」と語る。

 A5判、211ページ。税込み1404円。(宮本万里子)

姫路の最新
もっと見る

天気(4月23日)

  • 25℃
  • ---℃
  • 30%

  • 30℃
  • ---℃
  • 20%

  • 27℃
  • ---℃
  • 30%

  • 27℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ