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会社敷地内の室外機に風力発電の試作品を取り付けて実証実験に取り組むパイオニア精工の高尾利幸さん=姫路市花田町加納原田
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会社敷地内の室外機に風力発電の試作品を取り付けて実証実験に取り組むパイオニア精工の高尾利幸さん=姫路市花田町加納原田

 都市部でビルの屋上にずらりと並ぶ空調の室外機。この排気流を活用して発電する「都市型風力発電」の実用化に、精密部品メーカー、パイオニア精工(兵庫県姫路市花田町加納原田)が取り組んでいる。夏場には熱風を吐き出す室外機を発電に生かす逆転の発想で、新分野の開拓を目指す。

 金属加工部品を主力に、自動車や医療、環境関連など幅広い製品を生産してきた同社。緑化や菜園などビル屋上の環境改善に取り組む事業者が増えてきたことに目を付け、新たな風力発電機の開発を決めた。

 まず着手したのが風車。鳥取市に工場を置く縁で鳥取大と連携し、流体工学に詳しい同大工学部の原豊准教授(54)と空気の流れのシミュレーションを重ねた。垂直方向の排気流だけでなく、水平方向の自然風も同時に効率よく受けられる3枚羽根の風車を開発し、合同で特許も取得した。

 制御装置やバッテリーも含めた発電システムも構築し、昨年11月から同社敷地内で実証実験をしている。今後、都市部の気流データを反映させたシミュレーションも行う必要があり、大手空調機メーカーとの技術協力を模索中だ。

 同社開発室長の高尾利幸さん(65)は「東京五輪や大阪万博を控え、ビル群の環境や景観を改善する機運は高まってくる。その時流に乗って、新たな発電システムを普及させたい」と意気込む。

 完成すれば、都市部のビルオーナーや施設管理会社などを対象に販売していく方針。発電用途はビルの緑化維持や照明などの補助電源を想定する。

 原准教授は「身の回りの余った電力を生かす『エネルギーハーベスト』という技術が近年注目されている。製造コストなど課題はあるが、屋上での用途とうまく結び付けば需要はあるはず」と話す。(井沢泰斗)

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