姫路

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面積が広がり、見やすくなった展示スペース=姫路市本町
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面積が広がり、見やすくなった展示スペース=姫路市本町
永田萠さんの要望を反映した読書コーナー。絵本の品ぞろえを充実させた=姫路市本町
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永田萠さんの要望を反映した読書コーナー。絵本の品ぞろえを充実させた=姫路市本町

 兵庫県姫路市立美術館(同市本町)は昨年8月から行っていた改修工事をこのほど終えた。企画展示室の温湿度を管理しやすくするとともに展示ケース内の環境を改善したことで国宝作品を展示できるようにした。また館長で絵本作家・イラストレーター永田萠さんの肝いりで、絵本など約千冊が楽しめる読書コーナーも新設。先月下旬の内覧会で永田さんは「人と作品、両方に優しい美術館に生まれ変わった」と述べた。

 同館は1905年に完成した旧陸軍第10師団の兵器庫を再利用し、83年4月に開館。国の登録有形文化財に指定され、絵画や彫刻など約3700点を収蔵している。

 今回の改修では、企画展示室に空調設備と自動ドアを導入し、温湿度の管理が容易になった。また、以前の展示ケースでは内壁や天板から有機酸やホルムアルデヒドなどの有害物質が発生し、作品への悪影響が懸念されていたため、ケース内側の素材を変更。その結果、日本画や洋画の国宝作品も展示できるようになったという。

 注目は館長の指示で設置した読書コーナー。天井まで伸びた書架に本がずらりと並び、子ども用のいすもそろえた。永田さんは「物語の世界にゆっくりと浸れる場所を用意した。ボランティアグループによる読み聞かせも企画したい」。

 エントランスホールには7人乗りのエレベーターを設置。館内標識は英・中・仏・韓国語での説明を追加した。また無料で入れるコレクションギャラリーは床面積を約2倍に広げ、黒いじゅうたんを敷いて光の反射を抑えた。

 同市の医師国富奎三さん(80)が寄贈した常設の絵画コレクションでは、絵画修復家として知られる吉備国際大学(岡山県高梁市)副学長の大原秀之さんらが約10点を修復。クロード・モネの作品はニスを塗り直すなどし、描かれた当時の色彩に近づけた。

 9月には文学館と共同で川端康成のコレクションを集めた展示を企画。池大雅や与謝蕪村が描いた国宝の絵画を展示する。同館は「貴重な美術品を展示する環境が整備された。文化拠点としての役割をより果たしたい」と話す。(伊田雄馬)

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