姫路

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プラネタリウム番組「星よりも、遠くへ」より(仙台市天文台提供)
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プラネタリウム番組「星よりも、遠くへ」より(仙台市天文台提供)
「被災者の言葉に私も胸が詰まりました」と話す徳重哲哉さん=姫路市青山、姫路科学館
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「被災者の言葉に私も胸が詰まりました」と話す徳重哲哉さん=姫路市青山、姫路科学館

 見上げてごらん、8年前の星空を-。東日本大震災が起きた夜の星々に、被災者の思いを重ねて描いたプラネタリウム番組「星よりも、遠くへ」が11日、兵庫県姫路市青山の姫路科学館で投影される。仙台市天文台が制作した番組の趣旨に同館が賛同して実現。「阪神・淡路を経験した兵庫の施設として今後も伝え続けたい」と担当者は語る。(平松正子)

 3・11の直後、大停電のためにひときわ輝いた星空を心に刻んでいる人が多いことから、仙台市天文台が当時の星空を再現。新聞に投稿された被災者の言葉を重ねて、第1章「星空とともに」として2012年春に初投影した。その後、復興過程などを追加取材し、第2章「星よりも-」を制作。今月公開となった。

 姫路科学館では17年と18年の3月11日に第1章を投影。「星空に希望を感じた」「命の大切さを思い知った」「自分にできることは何かを考える機会になった」などの感想が寄せられた。震災の記憶をつなぐ意義を強く感じ、第2章も発生当日の投影を決めたという。

 第2章で軸となるのは、高校生の時に被災し、津波で流された家の中から9日ぶりに救出された男性の体験談。「奇跡の人」として報じられた日々の違和感や、早く避難しなかった自分への反省を述べる。8年の歳月を経た今、ようやく語られる真実の言葉を、満天の星たちが優しく包み込む。

 同館担当者の徳重哲哉さん(52)は「第2章では発生直後の行動など、防災の視点が強化されている。記憶を風化させないという目的もあるが、南海トラフなど将来の災害への備えにもつながれば」と話している。

 投影は午後4時から約40分。無料。同館TEL079・267・3001

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