姫路

  • 印刷
日本酒を楽しむスペイン人観光客ら。「SAKE」は滞在型観光への切り札となるのか=4月上旬、姫路市駅前町
拡大
日本酒を楽しむスペイン人観光客ら。「SAKE」は滞在型観光への切り札となるのか=4月上旬、姫路市駅前町

 14日告示、21日投開票の兵庫県姫路市長選は、現職石見利勝氏(77)の引退により、16年ぶりに新たなトップが選ばれる選挙となる。平成が終わり、「令和」の初代市長に委ねられる各分野の課題を検証し、立候補を表明したともに新人の元副市長飯島義雄氏(59)、医師清元秀泰氏(55)の政策を紹介していく。

   ◇

 4月上旬の週末、満員の日本料理店「吉福」(兵庫県姫路市駅前町)に片言の「カンパイ」が響いた。天ぷらや刺し身など多彩な料理とともに、スペイン人の団体旅行者らが楽しむのは、姫路の酒蔵が造った日本酒だ。

 「SAKEという言葉は知っていたけど、実際飲むのは初めて。優しい味わいで結構好きよ」とマリア・ヘススさん(67)。日本酒を勧めたガイドの滝川昭子さん(69)=マドリード在住=は「今までは京都からの日帰りで姫路へのツアーを組むことが多かった。最近はホテルが増えて宿泊環境が整ってきたんじゃないかな」と観光事情の変化を明かす。

   ■

 国内で年間3千万人を超える訪日外国人客は姫路にも恩恵をもたらし、2018年度の姫路城の外国人入城者数は約38万7千人と最多を更新した。一方で市が実施した17年度の観光動向調査では、姫路を訪れた外国人客のうち市内に宿泊した割合は15%未満。交通の便の良さがあだとなり、日本人客も約10%しか市内に泊まっていない。

 市外に宿泊する客や日帰り客中心では地域への経済効果は限られる。「滞在型」への転換は姫路の長年の課題だったが、近年ホテルの新規開業が相次ぎ、大きなビジネスチャンスにもなりつつある。

 そこで注目したのが、姫路・播磨の日本酒と食文化だ。地元の酒蔵や飲食、宿泊関係者らでつくる「姫路食文化協会」の本田眞一郎会長(67)=本田商店社長=は「酒と食で夜の街を楽しんでもらえれば、宿泊につながる」と話す。

   ■

 同協会がご当地グルメを集めたイベントの開催や食材のPRに乗り出す中、市も「城を訪れた後、町を回遊してもらえる期待が高い」(地方創生推進室)と本腰を入れ始めた。

 「日本酒のふるさと播磨」をPRするため、周辺自治体と連携して酒蔵を巡るツアーを開催し、日本酒人気の高いフランスでプロモーションを展開。JR姫路駅構内や周辺に各酒蔵の酒だるをモニュメントとして展示し、イメージの確立を図る。

 ただ、取り組みは道半ばだ。同室の担当者は「例えば山形や新潟なら、駅を降りるとすぐに酒どころと分かる。新幹線の姫路駅は大手メーカーの広告がほとんど。播磨の日本酒の知名度向上はこれからだ」と認める。(井沢泰斗)

【姫路市長選立候補予定者アンケート】

<滞在型観光へと転換するために姫路に必要な取り組みは何か>

▼清元秀泰氏 姫路城への早朝およびナイト忍者ツアー等、宿泊しないと経験できない体験型観光を開発。周辺の名跡への共通入場券割引や交通費補助、播磨の地酒・食文化体験など「ゆっくり、泊まりたい姫路」の実現を目指す

▼飯島義雄氏 好古園の深夜までの営業、夜9時に姫路城をエッフェル塔のようにシャンペンフラッシュ、城内でお菊井戸の肝試し・忍者体験などナイトツアー、早朝ツアー、食文化の充実など「モアステイ姫路」の滞在型観光に転換

姫路の最新
もっと見る

天気(7月24日)

  • 32℃
  • ---℃
  • 30%

  • 33℃
  • ---℃
  • 30%

  • 32℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ