姫路

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 14日告示、21日投開票の兵庫県姫路市長選は、現職石見利勝氏(77)の引退により、16年ぶりに新たなトップが選ばれる選挙となる。平成が終わり、「令和」の初代市長に委ねられる各分野の課題を検証し、立候補を表明したともに新人の元副市長飯島義雄氏(59)、医師清元秀泰氏(55)の政策を紹介していく。

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 「正直焦りはあった」

 3月下旬、飾磨西中学校(姫路市飾磨区構2)を卒業したばかりの小林青葉さん(15)が、担任教諭らの前で思いを明かした。

 中学時代、陸上部で長距離走に打ち込んだ。塾に通わない選択をしたが、3年生になると、友達の半分以上が塾に通い始め、成績を伸ばし始めた。それでも、やっぱり部活を頑張りたかった。

 そんな小林さんが1年生から参加してきたのが、週1回の補習授業だった。放課後に英語と数学のクラスに分かれ、教員が用意したプリントを解く。基礎学力を付け、播磨地域の陸上強豪校に合格した。

 「都大路(全国高校駅伝)に出場したい」と胸を弾ませる。

   ■

 2018年度の全国学力・学習状況調査。市内の中学3年生の成績はほぼ全国平均並みだったが、違いが現れたのは「通塾率」だ。併せて行われたアンケートで「放課後に何をして過ごすことが多いか」の設問に、「学習塾等」と答えた生徒の割合が国平均より9・6ポイントも高かった。

 一方、小林さんのように部活に打ち込みたい生徒や、経済的な理由で塾を利用できない生徒もいる。学力分布をグラフにすると、中間層が少なく、学力の低い生徒と高い生徒に偏る学校がある。通塾率との関連は分からないが、教員らはこの二極化を「ふたこぶラクダ化」と呼び、危惧する。

 「6~7割は塾に通う」(教員)という飾磨西中で3年前に始まったのが、学力底上げを目的にした放課後の補習授業だ。塾に通えない生徒や学力に不安がある生徒のサポートの場として定着しつつあるが、課題は教員の負担増だ。

   ■

 飾磨西中の亀甲和弘教頭(50)は「生徒を応援する気持ちで頑張ってもらっているが、補習後に部活動や事務作業に入るため負担は否めない。外部人材の確保もなかなか難しいのが現状だ」と明かす。

 市教委によると、同様の補習は市内約20中学校で実施されている。多くの学校が保護者や地元出身の学生、元教員ら地域人材を活用するが、教員自ら指導に当たる学校もあり、学力の底上げは現場の努力に支えられている面が大きい。

 ある市立中の男性校長(58)は「どの教員も普段の試験や授業で学力の格差は実感しているはず」と語り、「単純に点数だけの問題ではなく、学習についていけるかどうかは自尊感情や肯定感につながる。格差は社会の縮図と捉え対策に取り組まないと」と訴える。(井沢泰斗)

【姫路市長選立候補予定者アンケート】

<姫路市の小中学生の学力をどうとらえているか。取り組みは>

▼清元秀泰氏 自尊感情が向上するなど、前進した点を評価。調べ学習・コミュニケーション力など活きた学力の伸長に、教員が尽くせる環境をさらに整備する。スポーツや文化・芸術、郷土愛も含めた人間力の総合的な醸成が肝要

▼飯島義雄氏 小中学生の学力を更に向上すべき。学校給食費完全無料化で教員の教育以外の負担軽減。ICT技術活用の教育。放課後児童クラブを充実。英語キャンプ実施。体育館まで含むエアコン化、洋式トイレ化など教育環境の整備

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