姫路

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若者でにぎわう姫路駅前。10~20代の市外流出に歯止めをかける政策が問われている=姫路市駅前町(撮影・小林良多)
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若者でにぎわう姫路駅前。10~20代の市外流出に歯止めをかける政策が問われている=姫路市駅前町(撮影・小林良多)
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 14日告示、21日投開票の兵庫県姫路市長選は、現職石見利勝氏(77)の引退により、16年ぶりに新たなトップが選ばれる選挙となる。平成が終わり、「令和」の初代市長に委ねられる各分野の課題を検証し、立候補を表明したともに新人の元副市長飯島義雄氏(59)、医師清元秀泰氏(55)の政策を紹介していく。

     ◇ 

 年末、姫路市内の居酒屋で、兵庫県立大学工学部(姫路市書写)の川月喜弘学部長(59)=応用化学=を、研究室の卒業生ら約20人が囲んだ。ロシアや中東を飛び回ったり、全国各地の工場、研究所で働いたりする教え子の土産話に花が咲いた。

 姫路に実家があり、帰省した卒業生らの恒例の同窓会。研究室を巣立つ学生のほとんどが、就職とともに古里を離れる。川月学部長は飛躍を誇らしく思う半面、寂しさも感じる。

 傾向はいまも同じだ。姫路で生まれ育った女子学生(21)=4年=は「姫路駅前で買い物は不自由しないけど、卒業したら神戸や大阪に出てみたい」。たつの市出身の男子学生(23)=大学院1年=は「グローバル企業に就職して海外赴任したい」と展望を語った。

     ■

 2017年11月、市が県立大、姫路独協大と、姫路商、姫路工、飾磨工、兵庫県播磨高の4高校の計千人に行ったアンケートが若者の流出を如実に示す。市内の企業に内定したと答えたのは全体の25・7%。大学生は文系が7・2%、理系は3・8%にとどまった。

 臨海部にメーカーが集積し、「ものづくりのまち」を標ぼうする姫路。市や県、姫路商工会議所は「地元企業の魅力が伝わっていない」と、13年から県立大工学部キャンパスで、地元企業がブースを出すイベントを開いているが、目に見える成果はない。

 川月学部長は「バイタリティーのある学生は元気な地元企業に行ってほしいが、大企業から内定を受けることが多い」と話す。

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 明石市や神戸市が子育て支援策を競い、人口を奪い合う中で、石見利勝市長(77)は「健全財政を維持して持続可能なまちづくりを進める」と一線を画す。

 財政の弾力性を示す経常収支比率は17年度決算で86・1%。全国54の中核市で5位を誇るが、市外から子育て世代を呼び込むインパクトに欠けていた。市地方創生推進室は「姫路が播磨経済圏で一人勝ちになるわけにはいかない」と説明する。

 県立大4年の女子学生は「結婚や出産のタイミングで地元に帰りたい気持ちもある」と明かす。川月学部長は「古里を離れた若者も、いずれ帰りたくなる時が来るかもしれない。戻ってきやすい仕組みづくりが必要では」と提案する。(伊藤大介)

=おわり=

【姫路市長選立候補予定者アンケート】

<転出超過が続く中、若者の定住促進にどのように取り組むか>

▼飯島義雄氏 中学まで学校給食費と医療費を無料化など「日本一の子育て支援」を行い、若者の転出超過ストップ。「創業バリアフリー政策」で若者の新規創業・就農を進める。滞在型観光への転換で観光による新規雇用を増やします

▼清元秀泰氏 高等教育卒業後、姫路で居住し、就労すれば返済不要となる地域枠奨学制度で、教育支援と優秀な人材確保を行う。病児保育など保育の質を向上、使える空き家のリフォーム助成など、働く子育て世代を積極的に支援する

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