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花びら約10枚が重なるように咲くフタエカスミザクラ=姫路市手柄
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花びら約10枚が重なるように咲くフタエカスミザクラ=姫路市手柄

 兵庫県姫路市立手柄山温室植物園(同市手柄)に上る坂道沿いで、幻の花と呼ばれる「フタエカスミザクラ」が満開を迎えた。小ぶりな約10枚の花びらが二重に咲くのが特徴で、同園以外では東京大学の小石川植物園に似た桜があるだけだという。見頃は4月末ごろまで。

 樹齢50年超とみられる。花弁の形や開花時期は野生種のカスミザクラに似ているが、二重に咲く品種はあまり知られていない。1960年代の写真では裸地だった場所に生えており、植樹された可能性が高いという。

 この桜は96年に、竹の研究で知られた故室井綽・旧姫路学院女子短大名誉教授が発見。その後、工事で切られたと思い込み、自著に「幻の花」と記録していた。しかし2015年に同園係長の朝井健史さん(47)が本の記述と同様の場所で花の特徴に気付き、室井さんが見つけた桜が生き残っていたと判断した。

 現在は接ぎ木で5株に増え、姫路城西御屋敷跡庭園・好古園でも見られる。今年3月、市保存樹に指定された。朝井さんは「めったに見られる桜ではない。日本の風情に合うおしとやかな花なので、遅い花見に来てほしい」と話している。(春元 唯)

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