姫路

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五輪書の一節「万里一空」の前で、独自の武蔵像を語る三上監督=芦屋市松浜町の事務所
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五輪書の一節「万里一空」の前で、独自の武蔵像を語る三上監督=芦屋市松浜町の事務所
映画「武蔵」の武蔵(左)と小次郎((C)2019 三上康雄事務所)
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映画「武蔵」の武蔵(左)と小次郎((C)2019 三上康雄事務所)

 武蔵は人を斬るのをためらう繊細な性格、小次郎は紅顔の美少年でなく初老の修験者…? 兵庫県芦屋市在住の映画監督、三上康雄さん(61)が、従来のイメージを覆す映画「武蔵-むさし-」を完成させ、25日に全国公開される。武蔵にゆかりの深い姫路の映画館「アースシネマズ姫路」では26日午後2時、津軽三味線の生演奏と合わせたライブ上映を行う。

 三上さんは大阪市出身。学生時代から自主映画を製作していたが、近畿大学卒業後は家業の建材メーカーで経営に携わった。2011年に会社を手放し、映画製作のための事務所を設立。日本映画監督新人賞にノミネートされた前作「蠢動」(13年)に続き、本作が劇場用映画の2作目となる。

 中学から大学まで剣道をしていた三上さんにとって、武蔵は憧れの存在。吉川英治の小説「宮本武蔵」を読み、映画化作品も全て見てきた。「なぜ武蔵は戦うのか」「どうやって勝ったのか」「剣とは何か」…。考えるほどに定説への疑問が深まり、「無敵のヒーローでなく“人間武蔵”を描きたくなった」という。

 三上映画の武蔵は、父の無二斎を越えようとしながらも、人を斬ることに苦悩する青年。京都・吉岡家との決闘でも、従来作品では幼い大将亦七郎にも容赦ない武蔵だったが、今作では意に反して斬ってしまう形とした。さらに小次郎の年齢を50代半ばに設定。若手の細田善彦さん演じる武蔵とベテラン松平健さんによる巌流島での死闘は迫力に満ちている。

 三上さんは「晩年の水墨画などから武蔵の繊細さが分かる。ただ父から受け継いだ高い身体能力ゆえに反応し、勝ち続けたのだろう。また豊前細川家の剣術指南を務めた小次郎が10代そこそこの若さだったはずはなく、修験道の盛んな英彦山にいたという記録もある。私なりに史実に則して作り上げた物語が、観客にも得心のいくものであればうれしい」と話す。

 ライブ上映は全国で唯一、姫路のみの開催。劇中のせりふや効果音だけを残し、音楽は全て消した上で、三味線奏者の堀江秀幸さんらが生演奏を重ねる。「本編とは全くの別物。観客が騒ぎながら楽しむ「マサラ上映」のように、武蔵を応援して盛り上がってほしい」と三上さん。

 2時間。ライブ上映は2000円。アースシネマズ姫路TEL079・287・8800

(平松正子)

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