姫路

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大天守最上階で着飾り、笑顔で写真に収まる男性(前列右から1人目)と女性(同2人目)=姫路市本町
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大天守最上階で着飾り、笑顔で写真に収まる男性(前列右から1人目)と女性(同2人目)=姫路市本町
車いすを押したり引いたりして大天守までの急坂を上る=姫路市本町
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車いすを押したり引いたりして大天守までの急坂を上る=姫路市本町
城に入る手前で車いすから担架に乗り換える=姫路市本町
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城に入る手前で車いすから担架に乗り換える=姫路市本町
頭上が低い階段を、声を掛け合い上る=姫路市本町
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頭上が低い階段を、声を掛け合い上る=姫路市本町

 関西福祉大学(兵庫県赤穂市新田)の学生らが18日、重度身体障害者2人を介助しながら姫路城の最上階まで登るプロジェクトに挑んだ。今回が3回目で、谷口泰司教授(56)のゼミに所属する2年生13人が挑戦。車いすが使えない大天守内で椅子型の担架を使い、力を合わせて最大傾斜50度以上の階段を上った。障害者に希望を与えたいという取り組みを密着取材した。(春元 唯)

 姫路城は城内で車いすが使えず、城に至る経路も段差が多いため、歩行が困難な障害者にはハードルが高い。谷口教授のゼミでは、重度障害者でも介助があれば登城できることを検証する取り組みを進め、2017年に初めて実現した。

 今回、登城を希望したのは姫路聖マリア病院ルルド館(姫路市仁豊野)に入所している女性(19)と男性(40)。いずれも重度の障害があり、歩行が難しい。

 入城口から天守までの長い坂道を、車いすを押して登る学生ら。石畳の上を通る時は「段差ありますよ」と声をかけ、急な坂道では車いすの前方を2人が引っ張りながら進んだ。前かがみの姿勢になるため、急坂では「脚つりそう」と悲鳴が上がった。

 大天守の真下の区画「備前丸」に到着。この先は車いすが使えず、女性らは同大学の椅子型の担架に乗り換える。学生らは「こうやったっけ?」と事前の練習を思い出しながら、女性たちに落下防止のベルトを付ける。

 谷口教授が「今からは君らの手だけが頼りだ」と気合を入れる。気を引き締めた学生らは6~7人体制で障害者を1人ずつ担ぎ、いよいよ城の内部へ。

 立ちはだかるのは、ほとんど真上に伸びる急傾斜の階段だ。「いちにっ、いちにっ」と息を合わせて上る。野球部やサッカー部に所属する学生らは体格が良く、狭い階段では体をよじらせながら上る必要がある。

 中央の手すりに障害者の背中側がぶつからないよう注意し、工夫しながら担架を運ぶ。最上階にたどり着くと、学生らはほっとした表情。女性と男性は存分に眺望を楽しんだ。肌をなでる風に、汗を流しながら上ってきた学生たちは「気持ちいい~」と目を細めた。

 女性と男性は簡単に着飾り、満面の笑みで学生らと記念撮影。だが、これで終わりではない。上れば下りなければならないのだ。学生らによると、下りの方が姿勢に負担がかかるといい、上りより時間を要した。だが、チームワークで無事に大天守から出られた。

 男子学生(20)=赤穂市=は「障害者の方でも登れるということが実現できた。他の障害者に希望を持ってもらえたのでは」と笑顔を見せた。谷口教授は「(障害者)本人はともかく、周りの人たちが諦めてはいけない。世界遺産であり観光施設の姫路城は、障害のあるなしに関係なく、皆に開かれるべきということを訴え続けたい」と話した。

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