姫路

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コウゾから紙の材料となる皮を採取する琴丘高校の生徒ら=姫路市香寺町須加院
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コウゾから紙の材料となる皮を採取する琴丘高校の生徒ら=姫路市香寺町須加院
現在も紙漉所跡に生えるコウゾ=姫路市香寺町須加院
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現在も紙漉所跡に生えるコウゾ=姫路市香寺町須加院
江戸時代に製造されていた藩札「木綿切手」
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江戸時代に製造されていた藩札「木綿切手」

 江戸時代、姫路藩が御用紙漉所を設けて藩内で流通する紙幣「藩札」を生産した歴史にちなみ、兵庫県姫路市立琴丘高校(同市今宿)の生徒らが製紙技術の再現に取り組んでいる。紙漉所跡に今も生えている原料木から障子紙を作り、世界遺産・姫路城のふすまに張る試みだ。生徒らは「姫路でお札が作られていた歴史を知って欲しい」と力を込める。

 9日、かつて「須加院村御紙漉所」があった同市香寺町須加院の川沿いに、同校生徒や教員、地元住民ら10人が集まった。県無形文化財指定の技術を継承する「名塩紙技術保存会」(同県西宮市)の八木米太朗理事(70)を指導役に、紙の原料として栽培が推奨されていたクワ科のコウゾの枝を切り取り、丁寧に皮を剥いでいった。

 姫路市教育委員会で研究にあたった同校の宇那木隆司校長によると、1819(文政2)年に姫路藩家老の河合寸翁が摂津国下山口村(現西宮市)出身とされる紙漉師を招き、財政再建の一環として藩札の製造を開始した。同保存会によると、当時は難易度の高い藩札の製造技術を自前で持つ藩は少なく、「藩札の現物を見ても名塩紙の技術である可能性が高い」(八木さん)という。

 宇那木校長は2年前、地元住民と紙漉所跡で野生化したコウゾを発見。紙の製造開始から今年で200年の節目にあたることから、当時の技術で障子紙を作り、2020年2月に特別公開される予定の姫路城「帯の櫓」のふすまに使用するプロジェクトを計画した。

 生徒らはコウゾに加え、石垣を切り出した姫路城南西の鬢櫛山に自生する和紙原料「ガンピ」も採取。城内で使われていた障子紙も再利用して混ぜ込み、8月に紙漉きとふすま張りに挑戦する。宇那木校長は「市民が参画して世界遺産の保存、継承に携われる機会」と狙いを説明する。

 いずれも同校2年の男子生徒(16)は「姫路城の障子紙を作れるのは貴重な体験」と語り、女子生徒(17)は「姫路に紙漉所があったこと、木の皮を使って手作業で作られた歴史を知ってもらいたい」と話した。(井沢泰斗)

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