姫路

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チベット僧侶服を身にまとい、御朱印を書く奥田さん=姫路市書写
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チベット僧侶服を身にまとい、御朱印を書く奥田さん=姫路市書写
チベット語の御朱印。「開山堂、奉拝、年月日、書写山奥の院」と書かれている=姫路市書写
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チベット語の御朱印。「開山堂、奉拝、年月日、書写山奥の院」と書かれている=姫路市書写

 書写山円教寺(兵庫県姫路市書写)の開山堂で授与されるチベット語の御朱印が話題を呼び、参詣客が行列を作る人気となっている。2016年3月に始まり、今年5月の大型連休は1日300人以上がこの御朱印を求めた。したためるのは、チベット僧侶服に身を包む同寺職員の奥田剛さん(54)。インドでチベット仏教を学んだ奥田さんは「これを機に他の国の仏教も理解してくれたら」と願う。

 御朱印研究家の村上哲基さん(52)=東京都=によると「国内で授与される外国語の御朱印は、円教寺と西方寺(長野県)のチベット語の御朱印ぐらいでは」という。

 1987年に大学を卒業し、東京の印刷会社で営業をしていた奥田さん。サラリーマン生活が6年目に差し掛かった頃、紀行小説「深夜特急」(沢木耕太郎著)に触発され、退職を決意した。94年から2年半、チベットやネパール、インドの寺や聖地を巡った。

 98年、ネパールにあるチベット語の語学学校に入学。年1回の法要に参加したとき、インドから来たチベット人の僧侶に「うちの寺に遊びにおいで」と誘われた。「チベット仏教には日本に伝わってない教えがある」と聞き、入門した奥田さんはインドの二つの学問寺で計13年間を勉学に費やし、4年目で出家した。

 帰国後、姫路市内で住職を務める友人の紹介で16年2月に円教寺に職員として入山。大樹玄承執事長(62)から勧められ、3月にはチベット語での御朱印を始めた。毛筆を持つのは中学校以来だったというが、練習を重ね、流麗に御朱印を記す。

 「チベット仏教に興味があって来る人は少ないが、御朱印を機に宗教への寛容さをもってもらえたら」と奥田さん。大阪の寺で月2回、大乗仏教などについて教えているが、「教える場が増えたらうれしい」と意欲を見せる。

 御朱印は1回300円。午前9時~午後4時15分(10月11日以降は午後3時半まで)。基本的に第1・3金曜日と第2・4木曜日、金曜日の午前中は休み。本坊事務所TEL079・266・3327

(春元 唯)

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