姫路

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密集してコロニーを形成するシラサギ。葉がうっすら白いのはふん=姫路市西延末
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密集してコロニーを形成するシラサギ。葉がうっすら白いのはふん=姫路市西延末
【左】コサギ【右】チュウサギ(三木徹さん提供)
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【左】コサギ【右】チュウサギ(三木徹さん提供)
【左】アマサギ【右】ダイサギ(三木徹さん提供)
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【左】アマサギ【右】ダイサギ(三木徹さん提供)
【左】ゴイサギ【右】アオサギ(三木徹さん提供)
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【左】ゴイサギ【右】アオサギ(三木徹さん提供)

 兵庫県姫路市中心市街地にある手柄山で、数百羽のシラサギがコロニー(集団繁殖地)を作っている。東側山腹にアオサギやダイサギ、コサギ、ゴイサギが次々に飛来し、夏場は300~400羽がすし詰め状態で子育てにいそしむ。白壁の美しさから「白鷺城」とたたえられる姫路城を望む手柄山。吹き下ろす風も秋めいてきて、巣立ちの季節を迎えた。(伊藤大介)

■類が友呼びコロニーに

 「ギャア、ギャア」。遠くから聞こえる鳴き声に気づいたのは7月だった。200メートル先の山腹に、無数の白い点が広がっていた。「ビニール袋が大量に引っかかったのか」と思って近づくと、首の長いシラサギが密集していた。とにかく鳴き声がうるさい。体長は50センチほどから1メートル近くまでさまざま。雪化粧のように樹木が白くなっていたのはふんだった。

 近くの市立水族館(同市西延末)に長く観察してきた職員がいた。愛鳥家の三木徹さん(61)は「約20年前にアオサギが巣を作り、その何年か後にダイサギがやって来た」と振り返る。アオサギとダイサギが共存したことで、他の種類のサギも飛来し、一大コロニーを形成したという。

■地元「一応共存」

 三木さんによると、手柄山に居を構えるのはアオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、ゴイサギ、アマサギの6種類。1月にアオサギが巣作りを始め、ひなが育った春ごろ、ダイサギやコサギがやって来る。

 「その後は6種類がごちゃごちゃして、夏がピークかな」。6~8月は卵からかえったひなが育ち、鳴き声もふんも存在感を増す。

 コロニーに最も近い手柄幼稚園(同市延末)の辻本幸子園長は「教諭の車にいっぱいふんが落ちますよ。私の黒い軽乗用車に落ちると目立って」と苦笑する。ピーク時は園舎内にもギャアギャアという鳴き声が響き、梅雨には臭いも漂う。一方、園児を襲うなどの実害はなく、辻本園長は「一応、共存しているということでしょうか」と話す。

 手柄山を管理する姫路市公園緑地課には近年、周辺住民からの苦情は寄せられておらず、「特に追い払う予定はない」とする。

■「子育て」尊重

 手柄山は50万人都市の中心市街地に近い一方、シラサギの営巣には恵まれた立地だ。近くに船場川が流れ、300メートル先の中央卸売市場も餌場となる。魚をさばいた後、捨てる身の切れ端を狙ってくるといい、中央卸売市場は「追い払っても、また来るねえ」。

 手柄小学校(同市延末)はシラサギを環境教育に取り入れた。「うるさく、臭いと嫌われるけれど、それも子育てのため」と三浦一郎教諭(38)。高学年が生態を調べ、手柄幼稚園や保護者向けに研究発表した。

 西播愛鳥会会長の圓尾哲也さん(61)は「かつては城の近くにもコロニーがあったが、人家に近く、巣を作る木が伐採され、いなくなった」と振り返る。ひなが巣立つ9月にはコロニーはぐっと小さくなるとし、「都市部で身近に子育てを見られる場は貴重。できるだけあたたかく見守ってもらえたら」と話している。

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