姫路

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「男山配水池公園からの眺めも好きだなあ。姫路城と目線が合う感じ」と話す三田村邦彦さん=大阪市北区(撮影・小林良多)
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「男山配水池公園からの眺めも好きだなあ。姫路城と目線が合う感じ」と話す三田村邦彦さん=大阪市北区(撮影・小林良多)
「おとな旅-」のロケで姫路城を訪れた三田村さん。左はタレントの山口実香さん(2018年2月/テレビ大阪提供)
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「おとな旅-」のロケで姫路城を訪れた三田村さん。左はタレントの山口実香さん(2018年2月/テレビ大阪提供)

 私の体は日本酒でできている-。そんな名言(?)を持つほどの愛飲家である俳優・三田村邦彦さんには、もう一つ愛してやまないものがある。それが、城。案内役を務める紀行番組「おとな旅あるき旅」(テレビ大阪)では、これまで10回余り姫路城(兵庫県姫路市)へ。私物のスマートフォンにも、独自の視点で切り取った城の写真をため込んでいる。

 これ、何だか分かります? 大天守の最上階にある長押の埋木ですよ。木材の節を隠すため、その部分をくりぬいて別の木を埋め込んである。星形やらひょうたん形、中には女性に見せるのがはばかられるような、エロチックな形のものも。世界遺産の城にこんな珍物があるなんて、昔の大工さんの遊び心が感じられるでしょ。

 「おとな旅-」は今年で放送12年目。姫路城については「平成の大修理」の前と後、それに工事中の様子も伝え続けてきました。天守の大きさはダントツだし、とにかく広くて、行くたびに新しい発見がある。あの広い城内にはまだまだ面白いものが隠されているだろうから、何度訪れても興味が尽きませんね。

 主演した時代劇「将軍家光忍び旅」(1990~93年)では、白馬に乗って将軍坂を駆け抜けるシーンなどを撮影したほか、ドラマのロケでの来城は数知れず。プライベートで家族と遊びに来ることもある。

 仕事でもオフでも、姫路に泊まったら必ず、朝や晩にお城の周りを走ります。見る角度によって違う姫路城の表情に出合えるから。観光地として整備された南側と違い、裏に回れば現代的な建物が一切目に入らない場所がある。観光客もいない早朝、城と自分だけで対峙していると、まるでタイムスリップした気分。何百年も昔の人も、こうして城を見上げていたんだなって。感慨深いものがありますね。

 姫路城をはじめとする現存天守12城はもちろん、小さな山城や城跡も好んで訪ね歩く。そもそも城好きになったきっかけを問えば、その源泉は幼少期にまでさかのぼるという。

 生まれが新潟県新発田市。新発田城の櫓が幼稚園や学校帰りの遊び場だったんですよ。だから城下町に来ると落ち着くのかな。お堀や石垣のある街並みには、独特のにおいがある。姫路のような立派な城下町でも、もっとこぢんまりした町でも相通じる風情があるんですよ。明治の廃城令がなければ、全国にどれだけの名城が残っていたことか。もったいないことをしたよね。

 逆に言えば、姫路城が廃城も戦災も免れて今にあることの方が奇跡なのかも。姫路にも外国人観光客が増えたけど、このすごさをどこまで認識してくれているんだろう。大阪城みたいにコンクリートで復元した天守に登って「江戸時代にエレベーターがあったなんて」と驚いてるのを聞くとげんなりしちゃう。しっかり区別して見てほしいなあ。

 姫路城を堪能した後には、もちろん播磨の地酒を味わう。酒蔵から路地裏の立ち飲み店まで足を運び、気さくに語らうのが三田村流。大人の旅の楽しみはつまるところ、人との触れ合いに尽きるのだろう。

 姫路といえば、朝からやってる飲み屋さんが多いよね。でも大阪の下町あたりの猥雑さとは違って、夜勤明けの人や定年退職した人など、地に足のついた方々がたしなんでいるという印象。姫路城って、石落としの穴やら鉄砲の狙いをつける狭間なんかがあって、いざとなったら今でも戦えそうな現役感がある。そういう頼もしい城を持っていることが、おおらかで根が優しい姫路人気質を養ってきたのでしょうね。(平松正子)

【みたむら・くにひこ】1953年新潟県新発田市生まれ。79年に映画「限りなく透明に近いブルー」で主演デビュー。同年、時代劇シリーズ「必殺仕事人」に飾り職人の秀役で出演し、人気を博した。他の出演作に「太陽にほえろ!」「渡る世間は鬼ばかり」など。歌手活動も行う。

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