姫路

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姫路城をイメージして白鷺のポーズをとる春風亭昇太さん=東京都内(撮影・今福寛子)
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姫路城をイメージして白鷺のポーズをとる春風亭昇太さん=東京都内(撮影・今福寛子)

 人気番組「笑点」の司会者として知られる落語家・春風亭昇太さん。これまでに訪れた城の数は600を超え、城めぐりの本も出版するほどの無類の「城好き」だ。地方の落語会の合間を見ては当地の城や城跡を見て歩く。もちろん姫路城(兵庫県姫路市)にも幾度となく。昨年11月にもその姿があった。

 鳥取で仕事があって新幹線で姫路に寄りました。姫路城は見る角度によって姿が変わる。いろんな表情を見せてくれます。だから何度来ても面白い。今の姿は池田家が築いたものだけど、部分的には黒田家の石垣が残っている。そこをじっと見つめて「昔の姫路城はどんなだっただろう」なんて考えるのが好きです。

 全国には数万の城があったとされる。中世の城郭が最も多く、昇太さんの城めぐりも中世城郭が中心だが、近世城郭の姫路城には10回以上訪れている。天守閣が現存する城ならではの楽しみ方があるという。

 天守閣に登るときは侍の気持ちになります。行きは攻め手側に立って、どうすれば城を落とせるか考えるんです。帰りは守り手。そうすることで行きも帰りも楽しめるし、城の防御性が分かる。

 城好きには「天守閣好き」とか「石垣好き」とかいろんなカテゴリーがあって、僕は「縄張り好き」と言われる人なんです。(構造が分かる)縄張り図を見ると、その城の絶対的な防御プランが見えてくる。跡形もない城でさえも、図を見れば当時の姿を想像できる。仕事が忙しくてどうしても城に行けない時は、縄張り図を見て欲求を満たします。

 昇太さんが武将なら姫路城はどう攻める?

 一番簡単なのは近代兵器の大砲で「ドーン」と撃つことですよね。ただ、城って戦いの場と思う人が多いですが、戦っていない城の方が圧倒的に多い。それは攻めても勝てないからなんです。だから、僕の答えは「交渉する」。戦わずして攻めます。

 姫路城のお菊井戸は、上方落語「皿屋敷」の題材になっているが、昇太さんは姫路藩3代藩主・榊原政岑を題材に落語を作りたいという。2代藩主・榊原政祐に子どもができず、旗本だった政岑が跡を継ぐ。千石の旗本から十五万石の藩主に。すると大金を使ってお気に入りの吉原の遊女・高尾大夫を身請け。享保の改革を進める徳川吉宗ににらまれ、懲罰的な転封を命じられる-という話を温めている。

 後に世界遺産になるとも知らず、遊女を住まわせていたんですよ。倹約・質素の吉宗の時代に、大名がこんなことをしていたなんて面白いですよね。

 実を言うと、お芝居にするという話もあったんです。僕が落語を書いて、ラサール石井さんがそれを芝居の脚本にする。そして、中村勘三郎さんに歌舞伎で演じてもらうつもりでした。勘三郎さんが亡くなられて話もなくなったんですが。いつかは落語にしたいな、と思っています。

 姫路城は、江戸城として登場することがありますよね。吉宗の時代、江戸城に天守閣はないはずなので、ただただ笑うばかりだけど。でもそれは今の日本人が「城」を思い浮かべた時に、最初に出てくるのが姫路城ということ。姫路城は日本の城を象徴する存在なんです。

 あと自慢が一つ。平成の大修理の時に、天守閣の五層目の外壁を触らせてもらいました。城好きの仲間と話していてもこのエピソードに勝てる人はいない。姫路城に行くたびに嬉しい気持ちになる。「あそこのあの位置、僕触ったんだよ」って。(谷川直生)

【しゅんぷうてい・しょうた】1959年、静岡市清水区生まれ。東海大で落語研究部に入部。その後、大学を中退して春風亭柳昇に入門。2006年に「笑点」の大喜利メンバーに加わり、16年から司会者。俳優としても活躍する。家庭ではおでんを生姜醤油で食べるほど「姫路おでん」がお気に入り。

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