姫路

  • 印刷
再登場したネズミの巨大張り子。個性派の姿が来館者を迎える=姫路市書写
拡大
再登場したネズミの巨大張り子。個性派の姿が来館者を迎える=姫路市書写

 「これはネコ? あら、ネズミなの?」 兵庫県姫路市書写の里・美術工芸館の玄関にお目見えした巨大なネズミが、愛きょうあふれる姿で来館者の笑いを誘っている。同館で展示や製作実演が行われている郷土玩具「姫路張り子」の干支飾りで、前回の子年に作られて以来、倉庫で出番を待っていた。伝統を受け継ぐ職人松尾哲さん(50)=同市=が亡き父隆さんと作った思い出の品でもある。

 姫路張り子は兵庫県指定伝統工芸品。姫路の豊岡直七が明治初期に作り始め、親類の松尾家が制作を継いだ。一般的な張り子が木型で成型するのに対し、姫路張り子は土を焼いた瓦型を使う。170種の型が残っており、5代目の哲さんはお面や首振りの置物などを作り続けている。

 子の巨大張り子は、2007年、姫路市の依頼を受け、隆さんと哲さんが約4カ月かけて完成させた。全長1・7メートル、高さ1・6メートル、重さは約35キロ。規格外のサイズを頑丈に作り上げるため、隆さんは普段の仕事をしながらデザインや構造を試行錯誤したという。

 翌年の正月、香寺地域などに飾られて注目を集めたというが、その後は約12年間、一度も日の目を見ることなく同館で保管されてきた。今回、同館の開館25周年を記念して再登場が決定。首の可動部なども壊れることなく当時のままの姿を保っていた。

 隆さんの口癖は「見ただけで姫路の張り子やと分かるよう丁寧に作らなあかん」。亡くなる直前まで哲さんとともに工房で製造を続け、15年に72歳で死去した。「このネズミを見ると父と悪戦苦闘して作った思い出が懐かしく浮かぶ。再び皆さんに見てもらえて、父もきっと喜んでいると思います」と話していた。展示は26日まで。(小林良多)

姫路の最新
もっと見る

天気(2月24日)

  • 13℃
  • ---℃
  • 0%

  • 16℃
  • ---℃
  • 0%

  • 13℃
  • ---℃
  • 0%

  • 15℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ