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工場で青々と育った野菜の状態を確認する三浦一章社長=兵庫県太子町竹広
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工場で青々と育った野菜の状態を確認する三浦一章社長=兵庫県太子町竹広
4色のLED照明を組み合わせて野菜の生育に最適な光の色を研究している=兵庫県太子町竹広
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4色のLED照明を組み合わせて野菜の生育に最適な光の色を研究している=兵庫県太子町竹広

 工業プラントの塗装会社を母体にする「日章興産」(兵庫県姫路市白鳥台2)が農業分野に進出し、植物工場で葉物野菜を栽培する技術の確立に取り組んでいる。既にレタスやルッコラなど10種類の栽培に成功し、一部を近隣のスーパーに出荷。無農薬で安定生産できる強みを前面に、栽培システムの普及も視野に入れる。(井沢泰斗)

 母体は大手製鉄会社や化学製品メーカーのプラント塗装を請け負う「三光塗装工業」。2代目の三浦一章社長(52)は10年ほど前、市北部に広がる耕作放棄地を目にしたことで農業に関心を持った。

 ちょうどリーマン・ショックの影響で受注が減り、新分野への進出を考えていた時期でもあった。幕張メッセ(千葉市)で開かれた農業展示会で工場栽培の技術を知り、2017年に太子事業所(太子町竹広)で生産を開始した。

 まずはパレットに種をまき、育った苗を養液が循環する水路に移す。続いて4色を組み合わせた発光ダイオード(LED)照明で生育する。肝となるのが酸性やアルカリ性の強さを示す「pH」だ。三浦社長が導入したシステムでは養液に高濃度の酸素を溶かし、pHを常にコンピューターで管理。種まきから40日ほどで収穫できる。

 天候や害虫に左右される露地栽培と異なり、環境をコントロールできるため農薬は不要で、省力・省スペース化を図りながら栄養価の高い野菜を栽培できるのも特長。ロメインレタスやアイスレタス、クレソン、ほうれん草など扱う品種も増やしており、三浦社長は「今は露地野菜より2割程度高いが、逆に付加価値のある野菜として売っていく」と意気込む。

 目下、見据えているのが栽培システムの販売だ。農業の担い手不足を背景に、野菜工場の市場は拡大傾向にあるとされ、同社にも国内外から多くの視察が入っているという。

 三浦社長は「若い人が魅力を感じないから農業への新規参入が進まない。この仕組みなら、夫婦2人が1日6時間作業すれば利益が出せる。小規模な野菜工場が普及すれば、食糧自給率にも貢献できるのでは」と期待する。

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