姫路

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助けてくれた吉良広行さん(右)に感謝を伝えた男性=姫路市
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助けてくれた吉良広行さん(右)に感謝を伝えた男性=姫路市

 川に転落した男性が救ってくれた人を探している-との記事を26日付の神戸新聞姫路版に掲載したところ、その日のうちに見つかった。恩人は、散歩で通り掛かった会社員。濁流の中、茂みをつかんでもがいていた男性を引っ張り上げたという。「あなたがいなければ助かっていなかった」。現場で恩人に会った男性は心からの感謝を伝えた。

 転落したのは兵庫県姫路市の男性(76)。18日、日課の散歩で夢前川の京見橋付近を歩いていた際に、前夜の雨で増水した川が気になってのぞき込み、足を滑らせた。

 そこへ通り掛かったのが、タクシー会社に勤める吉良広行さん(69)=同市=だった。気付いたときには、男性は首のあたりまで漬かっていた。茂みにつかまってはいるが、流れが速い。助けを呼ぶ声も出せない様子に、吉良さんは迷わず駆け寄った。

 上半身の服を脱ぐ。「手だけをこっちに伸ばして」。男性が差し出してきた手をどうにか握ると、無我夢中で引き上げた。滑り落ちた場所の靴跡から考えると、2~3メートルは流されていたとみられる。吉良さんは「危機一髪だった」と切迫した状況を振り返った。

 互いに名前を伝え、吉良さんは男性の無事を確認して別れた。

 ただ、男性は18年前の脳症の後遺症で、前日の出来事も曖昧になることがある。「記憶が少しでも残っているうちに」と、翌日から妻と2人で恩人を探し始めた。が、手掛かりは少なく、本紙を通じて情報提供を呼び掛けた。

 記事が掲載された26日朝、本紙姫路本社に「救ったのは私の近隣の男性では」との電話があり、続いて吉良さん本人からも連絡があった。現場で会った男性夫婦は「本当にありがとうございました」と繰り返し感謝。お礼の花束を受け取った吉良さんは「元気な姿で一安心です」と話していた。(安藤真子)

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