姫路

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ドライバーを混乱させる「駄菓子屋 うどんや」の黄色い看板=姫路市夢前町菅生澗
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ドライバーを混乱させる「駄菓子屋 うどんや」の黄色い看板=姫路市夢前町菅生澗
駄菓子やおもちゃが並んだ店内は、いつも地元の小中学生でにぎわう=姫路市夢前町菅生澗
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駄菓子やおもちゃが並んだ店内は、いつも地元の小中学生でにぎわう=姫路市夢前町菅生澗
脱サラして屋号継いだ尾上公彦さん=姫路市夢前町菅生澗
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脱サラして屋号継いだ尾上公彦さん=姫路市夢前町菅生澗
バスケットボールに熱中する中学生の姿も=姫路市夢前町菅生澗
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バスケットボールに熱中する中学生の姿も=姫路市夢前町菅生澗
神戸新聞NEXT
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 兵庫県姫路市夢前町菅生澗(すごうだに)の県道411号を南下していると、道路沿いの大きな黄色い看板が目に入る。その名も「駄菓子屋 うどんや」。駄菓子屋なのか、それともうどんが食べられるのか。混乱しながら細い路地を進むと、店の前にバスケットボールのコートまである。店内から子どもたちのにぎやかな声が聞こえるけど、いったい何屋さん?(井沢泰斗)

 「おっちゃんお金置いとくで」「なんや店開けてたんや」-。小中学生が親しげに話しかけるのは、店主の尾上(おのうえ)公彦さん(45)だ。店内には約70種類の駄菓子をはじめ、トレーディングカードやおもちゃなどが所狭しと並ぶ。どうやら正解は駄菓子屋のようだ。

 しかし、懐かしい昭和のそれとは少し様子が違う。売り場の奥にはテーブルが並び、子どもたちがゲームで対戦したり、漫画を読んだりと思い思いに過ごしている。外に目をやると、バスケットボールのコートのほか、卓球台まである。

 「時々宿題をやっている子もいますよ。ほとんど進まへんみたいやけど」と尾上さん。何と漫画もバスケットボールも卓球も全て無料。まさに小中学生にとっての楽園ではないか。

■居場所づくり  

 菅生澗生まれ、菅生澗育ち。30代前半まで地元企業で会社勤めをしたが、サラリーマンの仕事が肌に合わなかった。脱サラして何をしようか考えたとき、小学生の長男に遊び場がないことが気になった。

 「今の子は公園で遊んでもうるさいと言われ、道路で遊んでも危ないと言われ。何とか子どもの居場所をつくってあげたいなと」。

 駄菓子屋を始めるに当たり思い浮かんだのが、幼少期にそろばん塾の行き帰りに通った「うどんや」だった。記憶ではお好み焼きの店だったが、駄菓子も置いてあり、当時の子どもには駄菓子屋の代名詞だった。

 亡くなった店主の家族から名前を継ぐ許可を得た尾上さんは、2012年12月に店をオープン。すぐに近所の子どものたまり場になり、平日の多いときには20人、春休みには50人が店に押し寄せることもある。

■時には叱ることも

 なぜ小中学生は「うどんや」に集まるのか。同級生3人とバスケットボールに熱中していた菅野中学校3年の男子生徒(14)は「部活が休みの時はだいたいここに集合。バスケもできるし、卓球台もお菓子もあるから」と汗をぬぐった。

 人気の秘密は店主の人柄にもあるようだ。菅生小時代から5年通い続ける男子生徒(12)=同中学1年=は「居心地のいいたまり場。おっちゃんも優しいし面白い」とはにかんだ。

 「もちろん叱るときはある。大人への口の利き方とか、ごみの捨て方とか」と尾上さん。地元育ちで彼らの保護者とも知り合いだからこそ、最低限のマナーや言葉遣いを守らない子には、ちゃんと怒ってあげる。

 収益は微々たるものだが、店を続けて早8年がたった。「昔遊びに来てた子が成人して『おっちゃん元気?』って訪ねてきてくれるとうれしい」。最近は、新型コロナウイルスの感染予防のため、外出自粛で子どもたちにもストレスがたまっている。尾上さんは、子どもが笑顔になれる居場所を目指し、きょうも店を開ける。

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