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京都芸術大学の学生が制作した短編アニメの一場面
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京都芸術大学の学生が制作した短編アニメの一場面

 新型コロナウイルスの影響で大学構内への立ち入りが規制されたこの春、京都芸術大学(京都市)に兵庫県姫路市の賢明女子学院高から進学した射場(いば)愛さん(18)=同市=が、実際に会ったことのない仲間たちと完全リモートで短編アニメを作り上げた。感染防止や収束へのメッセージが伝わる心温まる作品で、疫病よけの妖怪「アマビエ」も登場する。(井沢泰斗)

 「何かしていないと焦りがあった」。コロナ禍を受け、大学の入学式は中止に。心待ちにしていた学生生活を始められないまま実家にとどまっていた射場さんは、アニメ制作に参加した理由をそう振り返る。

 きっかけは、群馬県から同じく京都芸術大学の舞台芸術学科に入学した荻野樹(いつき)さん(18)の呼び掛けだった。既に1人暮らしを始め、「ひとりぼっちで不安だった」という荻野さんは、オンライン懇親会につながりを求めた。

 もともとは大学の准教授の提案で始まったオンライン懇親会で、ツイッターで他の新入生に参加を呼び掛けると、射場さんが在籍する美術工芸学科やマンガ学科など各科の学生が集まった。回数を重ねるうちに、皆でアニメ制作に挑むことが決定。11人でストーリーやキャラクターデザイン、原画などの作業を分担し、約3週間で完成させた。

 作品のタイトルは「ぼくらのみらい」。感染症が流行した世界で暮らすきょうだいが、不思議な力を持つアマビエと過去へタイムスリップし、人々に身近な感染予防や医療関係者への配慮などを訴える。店舗で嫌がらせのように「こんな時に店を開けないで」と書かれた張り紙を見つけるシーンでは、アマビエが「いろんな事情の人がいるから。思いやりが大切だよ」と優しく諭す。

 きっかけとなるオンライン懇親会を始めた川向(かわむかい)正明准教授(53)は「自分たちでつながりを広げ、アニメ制作に生かしてくれたことがうれしい。学生が抱く世の中への思いが伝わる素晴らしい作品」と評価する。

 同大では5月中旬から在宅でのオンライン授業がスタート。京都府内の他大学で感染が広がった経緯もあり、行政の指導に応じて8月下旬まで続ける予定という。射場さんは「焦る気持ちはあるけど、まだ会ったことのない仲間たちと、社会に呼び掛けられる作品を作ることができた」と声に力を込めた。

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