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屋台練りなどの中止について、会見で説明する八家地区・松本孝宣総代(右)ら=姫路市役所(撮影・小林良多)
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屋台練りなどの中止について、会見で説明する八家地区・松本孝宣総代(右)ら=姫路市役所(撮影・小林良多)
灘のけんか祭り本宮で、所狭しと観衆が詰め掛けるお旅山の桟敷席。この秋は屋台練りなどを自粛する方針となり、今年に限ってはハレの日の熱気が遠のきそうだ=姫路市白浜町(撮影・小林良多)
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灘のけんか祭り本宮で、所狭しと観衆が詰め掛けるお旅山の桟敷席。この秋は屋台練りなどを自粛する方針となり、今年に限ってはハレの日の熱気が遠のきそうだ=姫路市白浜町(撮影・小林良多)

 「灘のけんか祭り」として知られる松原八幡神社(兵庫姫路市白浜町)の秋季例大祭について、氏子総代会を代表して八家地区の松本孝宣総代(60)らが24日、市役所で会見し、屋台練りなどの中止を正式に発表した。見送りは32年ぶり。松本総代は「慎重に協議を重ねた結果、安全・安心を最優先した」とする一方、「祭りに命を懸ける者もいるからこそ、苦渋の決断だった」と胸の内を明かした。

 播磨を代表する「けんか祭り」は毎年10月14、15日に開かれ、昨年は2日間で延べ19万人(主催者発表)が訪れた。最大の見どころは、屋台練りや3基の神輿(みこし)を激しくぶつけ合う「神輿合わせ」。新型コロナウイルスの感染対策が重視される中、担ぎ手や観客が一体となって盛り上がる祭り独特の「密」状態が懸念されていた。

 旧灘七カ村(地区)の代表者でつくる総代会は23日夜、同神社近くの会館で今年の方針を協議。一部住民からの開催への思いも伝えられたが、最終的には全会一致で中止を決めたという。昭和天皇の容体悪化で開催を自粛した1988年以来の決断。お旅山での神事などについても、実施方法を今後検討していく。

 会見には総代らと共に、前回の中止を知る同神社の亀山節夫宮司(83)が出席。「神社としては絶え間なく続ける責任感もあるが、常に感染の不安を抱えながら祭りを行うことはできない。どうやって若い氏子たちに納得してもらうか、総代も心苦しかったと思う」と推し量った。

■氏子ら「何も考えられない」「来年に向け練習続ける」

 年に一度の晴れ舞台が消え、旧灘七カ村の氏子らには落胆が広がった。感染リスクを考えればやむを得ないと納得しつつ、割り切れない思いも残る。

 「祭りのために1年があるようなもの。さすがに今日は何も考えられない」

 七カ村の一つ、松原地区の男性(43)が声を落とす。祭りに参加するようになって20年以上。今年は神社からお旅山までの道を清める「露払い」を担う特別な年に当たり、「せめて神事だけでも」と願う。

 妻鹿地区で太鼓を指導する男性(51)は「感染対策も準備していたが、本当に残念」と言葉を詰まらせた。若手から「練習は続けたい」との声が出ており、「来年に向けて技術を磨いていきたい」と前を向いた。

 周辺の秋祭りも「灘」の決断を重く受け止める。

 播磨最大の25地区が集まる魚吹(うすき)八幡神社(姫路市網干区)。興浜地区の長沢守総代(67)は「大きな祭りになるほど観客は増え、感染リスクも高まる。魚吹も、(けんか祭りの)影響を受けざるを得ない」。豪快な毛獅子舞で知られる大塩天満宮(同市大塩町)の中之丁地区代表役、橘秀和さん(55)は「祭りを1日に短縮する意見もあるが、最終的には『灘に倣え』となるのでは」と話した。(井沢泰斗、地道優樹)

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