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オンライン工場見学を企画し、鍛造工程などの映像を準備する共栄ゴルフ工業の望月実香さん=市川町西川辺
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オンライン工場見学を企画し、鍛造工程などの映像を準備する共栄ゴルフ工業の望月実香さん=市川町西川辺

 国産ゴルフアイアンの製造技術を国内外に発信していこうと、兵庫県市川町西川辺のメーカー「共栄ゴルフ工業」が11日、オンラインでの工場見学を試行する。国内では希少という、鍛造(たんぞう)、研磨、メッキまでの一貫製造をライブ中継し、女子プロゴルファーと社長の対談も企画。輸出用を含め受注が減少し、見学受け入れも再開が見通せない中、「新しい消費者との接点が生まれる」と、コロナ禍を逆手に好機をつかみ取る。(井上太郎)

 オンライン見学は、テレビ会議アプリ「Zoom(ズーム)」を活用して開催。冒頭に約3分の録画映像を流し、おおまかな製造過程を紹介する。そこからライブ中継に切り替え、坂本敬祐(けいすけ)社長が工場を歩きながら、職人の手仕事を解説する。

 長さ12センチほどの棒状の鉄が1200度の熱で真っ赤に光り、最大500トンの力でプレスされる。続いて緻密な刻印、研磨工程へと進み、アイアンヘッドが完成。タブレット端末などの画面越しながら、一連の様子をじっくりと見て学ぶことができる。

 見学後は、同社のクラブを使用する女子プロゴルファーと坂本社長が30分程度対談。チャット機能で見学者からの質問を受け付け、双方向型で進行する。

 昭和初期、国産ゴルフアイアンが初めて量産された市川町には、今もメーカーが集積する。1958年創業の共栄ゴルフ工業はかつてジャンボ尾崎さんのアイアンを手掛けており、受託生産で海外の代理店の評価も高い。

 見学にはもともと業者しか来なかったが、約10年前、工場見学ブームの折に特集雑誌に掲載されると個人客が増え、近年は年間約300人が訪れる。無料で案内するため「それ自体は商売にならない」(望月実香取締役)が、見学後にクラブを発注して帰る訪日外国人客(インバウンド)もおり、「もっと力を入れていきたい、入れなくてはならない分野」でもある。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、今年3月から見学の受け入れを休止。そんな中、インバウンドマーケティングを手掛ける「ビヨンド」(東京)からオンライン見学の提案を受けた。同社の社長は、望月さんが2年ほど前に観光ツーリズムを学び直した大学時代の講師。その縁もあり、試行を決めたという。

 初回の反響を見て今後の展開を具体的に詰める。「熱や音の迫力は劣るが、作業の細部を見るには肉眼よりも映像の方が適している」と望月さん。「日本の中小企業の力、匠(たくみ)のものづくりを広く知ってもらえるように、うまく活用していきたい」と話している。

 オンライン見学は要予約で、午後1時開始。無料。共栄ゴルフ工業TEL0790・26・2211

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