姫路

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水田を泳ぎ回るアイガモ=市川町上牛尾
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水田を泳ぎ回るアイガモ=市川町上牛尾
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水田を泳ぎ回るアイガモ=市川町上牛尾

 ぴよぴよ、ぴよぴよ-。山麓に広がる兵庫県市川町上牛尾の水田で、まだ背丈の低い稲のすき間から甲高い鳴き声が漏れてくる。じっと目を凝らすと、白っぽい小さな鳥が連れ立って泳ぎ回るのが見えた。

 ベテラン有機農家の牛尾武博さん(71)が、2反半(約2500平方メートル)で飼育するアイガモたちだ。餌を置く小屋を設け、田んぼの外周は電気柵とネットで囲う。

 アイガモ農法は別名「極楽農法」なのだとか。除草や害虫駆除、ふんによる施肥のほか、田をかき回して稲の根に刺激を与える「中耕」という、四つの手間のかかる作業を一通り任せてしまえるからだ。牛尾さんは二十数年前から毎年、田植えの1週間後に、生まれたてのひなを買ってきて放す。今年も6月末から約60羽が活躍する。

 短い羽をばたつかせて水気を払ったり、あぜで一服したり、群れからはぐれそうになると慌てて追いかけたり。「見ていて飽きへんぐらいかわいいわな。もう一石六鳥で」と牛尾さん。あれ? 「かわいい」を足しても「五鳥」ですが…と戸惑っていると、牛尾さんが言う。「最後は食べておいしい」

 アイガモは食肉品種の「チェリバレー」。稲穂を食べてしまうため、8月ごろには一斉に休耕田へ。そこで肥育され、脂が乗った年末には食卓をにぎわすことになる。かわいがるほど別れも惜しくなりそうだが、そこは聞かないでおくことにした。命をいただく-。その大切さをかみしめ、取材を終えた。(井上太郎)

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