9月に閉鎖する姫路市民プール・ひめじ手柄山遊園(兵庫県姫路市)で1日、お別れイベントが始まった。新型コロナウイルスの感染対策でプールが営業できない代わりに、射的やスポーツ遊具を増設。半世紀近く親しまれてきた施設の最後に、家族連れらは乗り物で遊んだり、メッセージを残したりして惜しんだ。
1970年代にオープンし、身近なレジャー施設として定着したが、再整備計画で撤去が決定。運営する市まちづくり振興機構が、市内の小学校の夏休みに合わせて「ファイナルイベント」を企画した。
園内には、ボールを蹴ったり、的を狙ったりするスポーツ遊具を用意。射的やスーパーボールすくいなどの縁日コーナーも置き、子どもたちが楽しんだ。
30年来の常連という高砂市の会社員男性(38)は見納めにと立ち寄った。息子2人はメッセージボードに「プールたのしかったよ。ありがとう」と記入。男性は「やっぱりもう1回だけ来ようかな」と名残惜しそうだった。
管理事務所によると、この日の入園者数は午後3時までに約50人とやや寂しいスタートに。後藤栄一所長は「プールが営業できていれば全然違っただろうが、訪れた人が過去を思い出し、満足してもらえれば」と話す。
午前10時~午後5時。最終日の9月6日まで無休。同園TEL079・296・0503
(井上太郎)
