姫路

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復活した「疫神流し」。小舟には特別な形の御幣が立てられた=姫路市家島町、家島本島
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復活した「疫神流し」。小舟には特別な形の御幣が立てられた=姫路市家島町、家島本島
ササやアシで作られた「疫神流し」の小舟。コロナ退散を願って海に浮かべた=姫路市家島町宮
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ササやアシで作られた「疫神流し」の小舟。コロナ退散を願って海に浮かべた=姫路市家島町宮

 島の夏を彩る笛の調べ、獅子舞が今年は消えた。華やかな2隻の檀尻(だんじり)船が並ぶはずの浜辺に、波音だけが響く。

 7月24、25日に予定されていた家島神社(兵庫県姫路市家島町宮)の天神祭。島民が胸を躍らせるハレの日だが、感染予防のため神事以外は取りやめとなった。

 そんな中、今年限りの試みがあった。かつて島で行われた風習「疫神(えきじん)流し」の復活。伝染病など災いを起こす神を小舟に乗せ、本来の場所に戻して鎮める意味があったという。

 同神社は平安時代に編さんされた「延喜式(えんぎしき)」に記載がある大社の一つ。国の危機に、神々へ祈りを届ける-。それが「一番大事な役目でした」と高島俊紀宮司(61)。国難を乗り越えようと思い立ったのが、疫神流し復活だった。

 小舟は長さ約2メートル。神社の世話方「ミヤコーシ(宮講子)」の濱野年晃さん(47)が、ササやカヤを使って準備した。神事に続き、ミヤコーシらが浜辺まで担いで運ぶ。

 と、その刹那(せつな)。にわかに風が強まり、横殴りの雨が一同を打ちつけた。揺れるボートから、小舟をそっと海に浮かべる。しばらく漂うと、白い波間へと姿を消した。

 それから30分ほどが過ぎた頃だろうか。何かを予兆するかのように、空が静けさを取り戻した。(小林良多)

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