姫路

  • 印刷
魚をくわえたネコのバッテリーカー=姫路市西延末
拡大
魚をくわえたネコのバッテリーカー=姫路市西延末
なぜか園内に飾られていた警察官の像。設置時期の記録もない=姫路市西延末
拡大
なぜか園内に飾られていた警察官の像。設置時期の記録もない=姫路市西延末
マジンガーZをモチーフにしたとみられるロボットのオブジェ=姫路市西延末
拡大
マジンガーZをモチーフにしたとみられるロボットのオブジェ=姫路市西延末

■“歴史遺産”展示販売へ

 「ウ~カンカン、ウ~カンカン」

 盆明けの8月20日、手柄山の遊園地(兵庫県姫路市西延末)に甲高いサイレン音が響いた。といっても、100円で動くおもちゃのバッテリーカー。プールサイドの一角で、男の子が消防車を乗り回す。

 ネコのキャラクターがあれば、バイクやスペースシャトルも。統一感はないが、風雨による塗装の色落ちは共通する。

 観覧車やジェットコースターは4年前に運転を休止した。コロナ禍でプールの営業もなくなり、最後の夏は年季が入った小さな遊具が“主役”を担う。

 水のないプールにも、馬やパンダのバッテリーカー、動物などを模した変形自転車が並ぶ。「実は大人が乗っても面白いんですけどね」と管理事務所の後藤栄一所長(62)。本来なら駆け込み需要があってもよさそうだが、残念ながら今年の夏休みはあっという間に終わった。

 本紙の読者らからも、小さな乗り物の思い出がいくつか届いた。

 夏のプールの時期以外にも自転車に乗りに行ったり、乗り物が集まるイベントに子供を連れて行きました。とても近くにあるけれど、特別な時にしか行けないぜいたくな場所で、家族の思い出が長年続いた場所でした。(30代女性)

 施設の栄枯盛衰を見守ってきたこれらの遊具も、9月6日の閉園で役目を終える。が、それではあまりに惜しい。後藤さんは今、あるアイデアを温めている。展示販売イベントだ。

 バッテリーカーや変形自転車は売却候補の一例。園内に飾られていた「マジンガーZ」風のロボットや、恐竜のオブジェもマニア向けに挙げられる。設置目的は不明だが、警察官の像もある。

 変わり種としては、更衣室で使っていたスノコや園内のマット、「走らないでください」と書かれた注意喚起の看板も。倉庫に眠る高さ約3メートルの巨大羽子板、15年ほど前まで使っていたとみられるポン菓子や焼き芋の製造器も修理ができれば販売を検討したい。

 後藤さんが笑う。「遊園地を愛してくれた人たちへの最後の“お土産”ですかね」。廃棄すればお金がかかるし、他の施設へ譲り渡すには調整が必要。そんな現実的な理由が、ないわけではない。

 機械類については、動作の保証をしない。買い手が付かない可能性だってある。ただ、市民らに多彩な思い出を残してきた貴重な“歴史遺産”だ。どこかでひっそりとでも、続きの時間を刻んでほしい。そう願っている。(山本 晃、安藤真子、小川 晶)

姫路の最新
もっと見る

天気(9月28日)

  • 26℃
  • ---℃
  • 20%

  • 24℃
  • ---℃
  • 20%

  • 27℃
  • ---℃
  • 0%

  • 27℃
  • ---℃
  • 10%

お知らせ