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神灯の提灯を持つ平尾海和君(左)から火を受け取る住民=姫路市井ノ口
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神灯の提灯を持つ平尾海和君(左)から火を受け取る住民=姫路市井ノ口

 「小芋まつり」で知られる荒川神社(兵庫県姫路市井ノ口)のお膝元、井ノ口地区では秋祭りの日、玄関先につり下げられた提灯(ちょうちん)へ地区の小学6年生が神灯の火を届ける。電球の提灯が主流となる中、屋台練りが中止となった今年も伝統は引き継がれ、柔らかい光が16、17日、夜のまちを包んだ。(田中宏樹)

 宵宮の16日夜、荒川神社の拝殿に6年生6人が緊張した面持ちで集まった。大川博司禰宜(ねぎ)(40)から神灯の火が移された提灯を受け取り、担当地域へ。「御神灯を持ってきました」。元気な声で来訪を告げ、一軒また一軒と明かりをともす。

 住宅が立ち並ぶ同地区もかつては農業が盛んだった。地元自治会によると、各戸に神灯を届けるのは五穀豊穣(ほうじょう)で祭りの日を迎えられたことを神様と祝い、感謝する意味があるという。

 習わしが始まった時期は定かでない。地区に住む90代の男性は「子どもの頃からやっとった」と話す。少子化が進み、20年ほど前からは女子児童も役割を担う。

 今年は新型コロナウイルスの影響で「小芋まつり」も神事のみに。同様の風習を続ける別の地区は実施を見送った。「でも、祭りの日はこれがないと落ち着かんのよ」。地元で生まれ育った自治会長の服部俊朗さん(66)が本音を明かす。

 子どもたちはマスクを着け、例年通り、本宮の明け方と夜にも地区を回った。住民らは笑顔で出迎えた。「気を付けてね」と小銭入りのポチ袋を手渡す姿もあった。

 神灯を受けた会社員筑木泰善(つづきひろよし)さん(52)は「子どもたちが伝統を続けてくれてありがたい。やっぱり提灯に明かりがつくと祭りの雰囲気になるよね」と喜んだ。

 16日夜に父親の芳樹さん(37)と約20軒を回った平尾海和(かいと)君(11)は「地域の人たちが『ありがとう』と火を受けてくれ、うれしくなった。下の学年の子にも頑張ってほしい」と話していた。

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