姫路

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「天光の間」で書作品を鑑賞する北村和康さん=コントレイルギャラリー
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「天光の間」で書作品を鑑賞する北村和康さん=コントレイルギャラリー
書と古道具が響き合う広間。「年を重ね、古い物への愛着が深まってきた」と話す森真一さん
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書と古道具が響き合う広間。「年を重ね、古い物への愛着が深まってきた」と話す森真一さん
ギャラリーに生まれ変わった古民家。庭から眺める家自体が最大の作品といえる
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ギャラリーに生まれ変わった古民家。庭から眺める家自体が最大の作品といえる

 紅葉シーズンを待つ籾取(もみとり)山のふもと、兵庫県姫路市広畑区蒲田にたたずむ築150年余りの古民家が、文化交流の場「コントレイルギャラリー」として生まれ変わった。オープンを記念し、国際的に活躍する書家・渡部裕子さんの個展を開催中(29日まで)。今後も姫路に根付いた伝統を受け継ぎつつ、質の高い芸術の発信を目指す。(平松正子)

 この家に生まれ育った森真一さん(61)が昨秋、三十数年ぶりに帰郷し、準備を進めてきた。コントレイル(飛行機雲)の名は、森さんが昨年までパイロットだったことにちなむ。「次は古里の皆さんと素晴らしい人生の航跡を描いていけたら」と願う。

 「廃虚同然」だったという家を再生したのは、神戸市中央区で建築事務所を営む北村和康さん(46)。外壁は姫路城を思わせる白しっくいで塗り込め、虫籠窓(むしこまど)や格子戸もしつらえた。内部にも土間や床の間を設け、日本の伝統美を追求。優れた室内装飾をたたえる「インテリアプランニングアワード」の優秀賞に輝いた。

 絵をたしなむ森さんの希望で、1階部分の約200平方メートルにギャラリーを開設。元は納屋だったメイン展示室「天光の間」は天井が高く、名前の通り天窓から優しい自然光が差し込む。床の間のある広間や玄関土間、坪庭などにも展示できるほか、赤うるしで仕上げた台所兼食堂はワークショップなどに使える。

 第1回展は、南オーストラリア州立美術館に作品が永久収蔵されるなど、世界的に評価の高い渡部さんに依頼。コロナ禍で予定していた海外展が中止になったこともあり、実現した。天光の間では、文字を書いた箱を組み上げた「立体書」や、布にしたためて梁(はり)から垂らした作品など、ダイナミックな空間芸術を展開。広間では花、鳥、風、月など1字ずつ書いた作品に、森さん宅に伝わる古道具を合わせて並べている。

 森さんは「今後も世界的な芸術家を招き、心豊かな人生の時を過ごせる場に育てていく。自分の個展も年1回くらいは開きたい」と笑顔。北村さんも「陰影礼賛をテーマに和の趣を重視しつつ、耐震性も高めた。末長く人々が集う場に」と期待を込める。

 午前11時~午後5時。原則月曜休み。現在はコロナ対策のため要予約。会期中、ワインを楽しみながら書く「酔筆」や一字書のワークショップ、太鼓に合わせて書くパフォーマンス、森さんと北村さんによる古民家トークなどのイベントがある。同ギャラリーTEL050・3556・0807

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