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「満員の客席がどれだけありがたいことやったか。今こそ芸人は奮い立たなあかん」と話す桂米團治さん=大阪市北区の米朝事務所
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「満員の客席がどれだけありがたいことやったか。今こそ芸人は奮い立たなあかん」と話す桂米團治さん=大阪市北区の米朝事務所

 兵庫・姫路ゆかりの落語家桂米團治(よねだんじ)さん(62)が来年1月17日、姫路市総社本町の市民会館で新春恒例の独演会を開く。13回目となる今回は、コロナ対策で座席数を減らす代わりに2回公演とし、大ネタ「地獄八景亡者戯(じごくばっけいもうじゃのたわむれ)」を含む計5席を務める。米團治さんも「来年からやるネタあらへんがな」と苦笑するほど、渾身(こんしん)の舞台になりそうだ。(平松正子)

 人間国宝だった父、故桂米朝さんの古里である姫路は、幼少期からしばしば訪れた懐かしい土地。1969年に米朝さんが姫路での独演会を始め、2005年からは「米朝・小米朝親子会」に。09年に5代目米團治を襲名して以降は、独演会として受け継いできた。

 今回は、午前の部で「子ほめ」「たちぎれ線香」「稽古屋」の3席、午後の部で「蔵丁稚(でっち)」「地獄八景-」の2席を口演する。

 姫路の独演会では初披露となる「たちぎれ-」は、商家の若旦那と芸者の悲恋物語。「正月向きの噺(はなし)やないけど、今は華やかに新年を祝う気分でもないし、しっとりと聞いてもらえたら」。米朝さんの代表作の一つだが、口づてで教わることはなかったとか。「でも、お茶屋遊びにはよう連れて行ってもろた。そういえば今年は一遍も座敷に上がってませんわ」としみじみ。

 全5席の最後を飾るのが「地獄八景-」。身ぶり手ぶりも駆使して地獄巡りの旅を描いてみせる約1時間の大作だが、「演者は大変やけど、お客さんの楽しみになるなら。とにかく集中力を切らさず、勢いで行くしかないね」と意気込む。

 米朝事務所の社長業も、来春で丸3年を迎える。コロナ禍の中、動画投稿サイトのユーチューブで「米朝チャンネル」を開設したり、リモート寄席を開いたり、さまざまな発信手段を模索する。

 「今は原点回帰の時。落語の始まりは露天の辻噺で、何とか人々の足を止めようと必死やった。お客は正直で、面白ないもんはいらん。コロナは芸人にとって警鐘ですな。世の中がどんだけ大変でも、ふっと笑うてしまう一瞬を作り出すのが、私ら噺家の役目ですわ」

 開演は午前11時、午後3時。他の出演は桂團治郎さんと桂しん吉さん。一般4500円(両公演参加の場合7500円)、高校生以下2500円(同4千円)。姫路労音TEL079・290・5522

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