昼にはしぼむピンクの大輪 ハスの花、人々に癒やし 姫路

2021/07/06 05:30

ヤマサ蒲鉾が6品種を育てる「夢前 蓮の花苑」=姫路市夢前町置本

 兵庫県姫路市内でハスの花が季節を迎えている。早朝に咲き、昼にはしぼむというピンクの大輪は優美そのもの。観賞に訪れた人々に癒やしをもたらしている。(大山伸一郎) 関連ニュース 篠山城跡・南堀のハス、完全復活 一時消滅も児童の提案で再生スタート 白や薄紅…ハスの花鮮やか 名谷・転法輪寺で見頃 梅雨の北播磨、植物が彩り 加東で大賀ハス開花 多可の清流にバイカモ揺れ

■「夢前蓮の花苑」6品種開花
 約1万2千平方メートルのハス園が広がるのは、姫路市夢前町置本の「夢前 蓮(はす)の花苑」。近くに本社を構えるヤマサ蒲鉾(かまぼこ)が大賀ハスや美中紅(びちゅうこう)などの6品種を栽培し、2018年から無料で公開している。
 早朝、朝露をまとったつぼみはゆっくりと開き、周辺の田園風景に彩りを添える。散策用に木製の遊歩道が整備され、整地されたあぜ道からも観賞できる。
 同社によると開花のピークは例年より1週間以上早いといい、見頃は7月上旬ごろまでとみられる。開園期間は7月末までの予定で、入園は無料。午前7時から、隣接する同社(TEL079・335・1055)の販売施設「夢鮮館(ゆめせんかん)」の駐車場を利用できる。
■船場別院本徳寺 大輪が咲く
 「船場御坊」として親しまれる姫路市地内町の姫路船場別院本徳寺では、今春約30年ぶりに水を戻したという鐘楼堂の堀で大賀ハスが咲き誇っている。
 2032年まで修復事業が続く同寺。5メートル四方の鐘楼を囲む堀は水が抜けて久しかったが、今年2月に防水シートを張り、3月に田んぼの土を入れてレンコンを植えたところ、6月中旬からほころび始めた。
 同寺列座の本谷廣さんは「泥の中に咲く花だからこそ美しい。みなさんの憩いの場になれば」と話していた。

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