女子高生が発案、「貧困」と戦う自販機登場 売り上げを子ども食堂に
2021/09/21 05:30
売り上げ全てが市内の子ども食堂に寄付される自動販売機を発案した市川美保さん(右)と銀ビルストアーの大塚兼史専務=姫路市白浜町乙
飲料を買うと売り上げの全額が兵庫県姫路市内の子ども食堂に寄付される自動販売機がこのほど、ボンマルシェ白浜店(姫路市白浜町乙)と英賀保店(同市飾磨区英賀清水町)に設置された。飾磨高3年の市川美保さん(17)が発案したアイデアを、同店を運営する銀ビルストアーやキリンビバレッジが実現した。売上金全額が寄付される自販機の設置は国内で初めて。(安藤真子)
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市川さんは昨年、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」について授業で学んだ。17ある目標から一つを選んで解決策を考える課題で「貧困」を選択。誰でも簡単に参加できる自販機での募金を発案した。
若者が地方創生を考える「播磨まちづくりアイデアコンテスト」(播磨ひとづくりコンソーシアム主催)に応募したところ、姫路青年会議所やこども食堂支援機構(東京)が実現に協力。「高校生の熱意を応援し、食を通じて子どもに支援ができたら」と銀ビルストアーが手を挙げた。
自販機はキリンビバレッジが提供。銀ビルストアーは企業版ふるさと納税制度を活用して食材を調達し、市内の子ども食堂に届ける。
白浜店への自販機設置を見届けた市川さんは「アイデアが実現してうれしい。この自販機で飲み物を買うと、子どもたちの笑顔につながる。地域の人々に利用してほしい」と話していた。