衆院解散、事実上の選挙戦突入 早速街頭で支持訴え
2021/10/15 05:30
公示を5日後に控え、道行く人々に訴えを届ける立候補予定者=姫路市内
衆院が解散した14日、兵庫県の兵庫11区(旧姫路市)と同12区(西播磨など)でも事実上の選挙戦が始まった。日程は19日公示、31日投開票で、両区ともベテランの自民前職に複数の新人が挑む構図がほぼ固まった。新型コロナウイルス禍で疲弊した暮らしや経済をどう立て直すのか。異例の短期決戦に突入した立候補予定者たちは早速、街頭でマイクを握った。
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■11区
8回連続の当選を目指す自民前職の松本剛明氏(62)は解散後、党本部で公認証を受け取った。今回の選挙戦はコロナ禍を踏まえ大規模集会の開催を見送る方針で、陣営の一人は「従来通りの活動ができず、後援会と公示後の戦い方を検討している」と明かす。
共産新人の太田清幸氏(66)は午前7時にJR御着駅前へ。新政権を批判した上で「今こそ野党が連合して政治を変える必要がある」と声を張った。日中は市南部を街宣車で巡り、夕方にはJR姫路駅前でジェンダー平等や核兵器廃絶の実現を訴えた。
元県議で維新新人の住吉寛紀氏(36)は、朝の日課としているJR姫路駅前での演説で「変革の時が来ている。今の政治の延長線上に未来はない」と強調。自公による長期政権からの脱却を訴えた。夕方は同駅南に立ち、衆院選で掲げる公約などを伝えた。
■12区
7選を目指す自民前職山口壮氏(67)は国会で解散に立ち会った後、環境相としての政務に励んだ。15日夜に地元に戻るという。選挙に向けては後援会を小学校区単位で再編して気を引き締めている。陣営幹部は「実績をPRして訴えの浸透を図る」。
立民新人の酒井孝典氏(61)は、14日朝から相生駅で演説し、その後は神崎郡3町や姫路市北部で街宣。コンビニ加盟店経営者として苦労した経験から「今の政府は国民目線に立てているか」と訴え、各地区のコンビニ店舗近くでもスポット演説を繰り返した。
無所属で立候補予定だった元県議で新人の池畑浩太朗氏(47)は今月6日に維新公認が決定。14日はたつの市議の紹介で有権者にあいさつして回った。「新しい名刺の発注が追い付いていない」と古い名刺も配り、赤穂市に開設する事務所の準備にも追われた。