姫路聖マリア病院がアレルギー科を新設 6診療科を横断、専門的治療目指す

2021/11/03 05:30

アレルギー科を開設した姫路聖マリア病院の金廣有彦院長=姫路市仁豊野

 兵庫県姫路市仁豊野の姫路聖マリア病院が、花粉症やぜんそく、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の総合的な診療部門を新設した。国民の約半数に何らかのアレルギーがあり、ぜんそくと花粉症など複数の疾患を持つ患者も多いとされる中、内科や小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科など六つの診療科が協力して専門的な治療を目指す。 関連ニュース 病院ランキング<アレルギー>1位兵庫医大 花粉症の舌下免疫療法を実施 神戸・中央市民はアレルゲン免疫療法 病院ランキング<呼吸器>1位姫路医療センター 全国屈指の実績 <震災アスベスト 30年目の脅威>(3)東北からの警告 救助従事者に粉じん影響

 同病院によると、総合的なアレルギーの診療部門は播磨地域の医療機関では初めてという。県が指定する四つの拠点病院は神戸・阪神間に集中しており、播磨地域でも体制を整えようと、今春着任した呼吸器疾患の専門医で日本アレルギー学会理事も務める金廣有彦(かねひろありひこ)院長が準備を進めてきた。9月には同学会の認定を取得した。
 アレルギー疾患は目や皮膚、呼吸器など全身に症状が出るほか、急激な悪化で亡くなるケースもある。食物アレルギーからぜんそくに移行するなど、成長に応じて次々と症状が変化する「アレルギーマーチ」に悩む子どもも多いという。金廣院長によると、発症のメカニズムに関する研究が進んでいるといい、「適切な治療ができればコントロールが可能」と話す。
 新設する「アレルギー科」の医師は6人。問診や血液検査を経て、各診療科での専門的な治療につなげる。金廣院長は「症状に悩んでいる人はまず相談してほしい。地域のクリニックとも連携していく」と話している。同病院TEL079・265・5111(代表)
(井上 駿)

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