神風特攻隊ゆかりの4市、平和願い戦争写真展 空襲被害など紹介 姫路
2021/11/10 05:30
海軍航空隊に関する資料などが展示された会場=姫路市平和資料館
兵庫県姫路市西延末の市平和資料館で、企画展「空がつなぐ平和への願い 旧海軍飛行場ゆかりの4市交流の物語」が開かれている。姫路市と加西市、大分県宇佐市、鹿児島県鹿屋(かのや)市の空襲被害や海軍航空隊との関連をパネル写真などで紹介している。12月19日まで。
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4市は、太平洋戦争末期に出撃した神風特攻隊と関わりがある。姫路海軍航空隊の訓練基地・鶉野(うずらの)飛行場(加西市鶉野町)で組まれた特攻隊「白鷺隊」と、宇佐海軍航空隊(宇佐市)の特攻隊から「和気部隊」が編成された。同部隊は鹿屋市の串良(くしら)基地から沖縄方面に出撃し、156人が戦死したとされる。
展示は市ごとに分けられ、加西市のコーナーでは海軍飛行機搭乗員だった同市出身者の飛行服を紹介。宇佐市については、宇佐海軍航空隊への空襲の様子を撮影した写真などが並び、戦争末期の切迫した様子が伝わる。
同館の田中美智子さんは「多くの若者が亡くなった特攻の歴史から、平和の尊さと命の大切さを考えてほしい」と話す。午前9時半~午後5時(入館は4時半まで)。月曜休館。無料(常設展は有料)。姫路市平和資料館TEL079・291・2525
(安藤真子)