城陽小の暴言・体罰問題 検証委、24日に意見書提出へ 「原因」「背景」柱に
2021/12/14 21:30
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兵庫県姫路市立城陽小学校で特別支援学級を担当していた元教諭の男性(39)=懲戒免職=が暴言や体罰を繰り返していた問題で、市教育委員会が設置した検証委員会が14日、計5回の会合を終え、意見書を取りまとめた。24日に西田耕太郎教育長に提出した後、報道機関にも内容を説明する。
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市教委によると、元教諭による暴言などは2018年度に始まった。意見書は「34件に上る暴言や体罰が起きた原因」と、「校内で元教諭の加害行為を止められなかった背景」が柱となっている。
検証委は、学校で問題が起きた時に支援する市教委の「学校サポート・スクラムチーム」のメンバーから選ばれ、弁護士、臨床心理士、精神保健福祉士の3人で構成。過去4回の会合では、元教諭や18年度以降の同校の管理職、被害児童の保護者から聞き取りを実施するなどした。
今回の問題を巡っては、元教諭の行為を見聞きした職員が管理職に報告したにもかかわらず、事実上放置されていたことも明らかになっている。また同校では20年度以降、別の女性教諭が通常学級の児童に体罰や暴言を加えていた疑いがあり、市教委が教員の処分を担当する県教委に報告している。
(井上 駿)