兵庫県姫路市立動物園(同市本町)は、園内で飼育していた雌のオオタカ「八重姫」(体長65センチ、体重1・5キロ)が3日午後に死んだと発表した。オオタカは飼育下の平均寿命が約20年とされるが、八重姫は4歳だった。前日まで元気な様子だったといい、同園は「外傷はなく、死因が分からない」としている。
八重姫は2017年に英国で生まれた。同園が江戸時代に姫路城で行われた「鷹狩り」を再現しようと19年1月に購入。20年の年末には飼育員による施錠ミスで猛禽舎から逃げ出し、約10日後に捕獲されたこともあった。
21年11月の姫路お城まつりでは、初めて再現された姫路藩の大名行列やフライトショーに出演。その後、市内の養鶏場で鳥インフルエンザの感染が確認されたのを受け、屋外でのトレーニングを見合わせていた。
新年が明けてからも食欲は旺盛だったが、3日午後3時ごろ、飼育員が猛禽舎の中で倒れている八重姫を発見した。飼育担当係長の河野光彦さん(55)は「調子が悪い様子はなかったので、突然の死に驚いている。すごく残念だ」と声を落とした。(田中宏樹)
