釣りの最中、背後で車炎上 うずくまる人を救助 姫路の男性に善行賞

2022/02/02 05:30

しらさぎ賞を受ける高村龍馬さん=飾磨消防署

 車両火災の現場から70代の男性を救助したとして、兵庫県姫路市は1月31日、同市の自営業高村龍馬さん(31)に市の善行賞「しらさぎ賞」を贈った。 関連ニュース 停泊中の船にしがみつく女性 仕事用のロープ使い救助 男性2人「ためらわず助けられた」 神戸 交通事故の被害者、救護したら元教え子「絶対死なせたらあかん」 踏切で自殺しようとした少女救出 電車通過直前、高校生「とっさに体動いた」

 高村さんは昨年12月20日午後7時半ごろ、姫路市飾磨区細江の姫路港で釣りをしていたところ、背後のごう音で、岸壁に止まっていた乗用車が炎に包まれているのに気付いた。そばに男性がうずくまっているのが見えたため、釣りざおを放って駆け寄り、体を抱えながら安全な場所へ移動させた。119番して現場の状況も伝えたという。
 男性は出火当時、車に乗っていたとみられ、顔や手にやけどをしていた。市内の病院に搬送され、命に別条はなかった。出火原因について、飾磨消防署は「調査中」としている。
 同署であった贈呈式で、賞状などを受け取った高村さんは「現場に遭遇するのは初めて。もう少しできたことがあったかもしれないが、男性が無事でよかった」と話した。(山本 晃)

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