姫路産ブドウでワイン造り 愛好家と農家がタッグ、完全な姫路産ワインへ醸造所設立も目指す
2022/02/06 05:30
姫路産ワインの製造に向けての思いを語り合う樋熊敏さん(右)と小山内陽介さん=姫路市福中町、コレット
ワイン愛好家の樋熊敏さん(65)=兵庫県姫路市=が、同市夢前町内でブドウを栽培する「小山内果樹園」と協力し、市内産ブドウでワインを造った。初めての挑戦で完成品は50本足らずだが、「ゆくゆくは姫路に醸造所もつくって完全な姫路産ワインを目指したい」と意気込んでいる。
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樋熊さんは7年前からワインを飲み始め、いつしか「自分でワインを造りたい」と考えるようになった。2020年、同じようにワイン造りを構想していた同果樹園代表の小山内陽介さん(30)と出会い、大阪の醸造所と連携して完成にこぎ着けた。
うま味成分が含まれる酵母を取り除かない「ノンフィルター」という方法で製造。発泡性で白く濁ったピンク色に仕上がり、「Cloudy Pink」(クラウディー・ピンク)と名付けた。生食用のブドウ「紫玉(しぎょく)」を使い、しっかりとした酸味の奥にほんのりと甘みも感じるという。
ワイン専門店「コレット」(同市福中町)などを通じ、既に完売しているが、今年も同じ規模で製造する予定。小山内さんは「本格的に始めたばかりだけれど、想像以上にいい出来」。樋熊さんは「生産量も増やしながら、味も改良する。将来は姫路がワインの生産地になっていけば」と期待を込めた。(森下陽介)