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塗り絵を楽しむ女の子=姫路市網干区新在家
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塗り絵を楽しむ女の子=姫路市網干区新在家
「きょうは何して遊ぶ?」 先生と話す子どもたち=姫路市網干区新在家
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「きょうは何して遊ぶ?」 先生と話す子どもたち=姫路市網干区新在家
江戸・元禄期に建てられた庄屋屋敷「片岡家住宅」=姫路市網干区新在家
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江戸・元禄期に建てられた庄屋屋敷「片岡家住宅」=姫路市網干区新在家
卒業を記念して得意のけん玉を披露=姫路市網干区新在家
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卒業を記念して得意のけん玉を披露=姫路市網干区新在家
レトロな掛け時計が時を告げる=姫路市網干区新在家
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レトロな掛け時計が時を告げる=姫路市網干区新在家

 今年で築320年を迎えた兵庫県姫路市内最古級の古民家「片岡家住宅」(同市網干区新在家)。大きく太い梁(はり)の下で月2回、園児と小学生のための「寺子屋教室」が開かれている。地域住民らが運営する「網干片岡庄屋塾」の取り組みで、2021年度は10人が通った。年度最後の開講だった3月26日、教室にお邪魔した。(上杉順子)

 片岡家は龍野藩の大庄屋で、その住宅は、保存活動に取り組む「網干片岡家保存会」によると、1702(元禄15)年の建築。揖保川河口の港町として栄えた名残で、今も町家が軒を連ねる一角にある。2011年には同市の「都市景観重要建築物等」に指定されている。

 寺子屋は08年4月、保存会代表の加藤三郎さん(79)=同市=が友人の谷口道和さん(76)、早苗さん(72)夫妻=同、御園生(みそのう)善太郎さん(80)=同=と一緒に始めた。男性3人がともに網干幼稚園の園児に囲碁を教える中で親しくなり、「地域の宝である子どもたちに、昔ながらの豊かな幼児体験を積んでほしい」と考えたという。

 仲間は増え、現在は50~80代の7人で切り盛りする。経歴は元小学校教師や銀行員、システムエンジニア、声楽家など多彩だ。それぞれの経験を生かし、芋掘りや干し柿作りといった季節の行事、あぶり出しやお手玉など昔の遊びを提案する。加藤さんらは「勉強の時間もあるけど、遊びが大切。最近はきょうだいの少ない子が多いし、ここで周囲の人との付き合い方を学んでほしい」と願う。

 始業は午前9時半。9時ごろから子どもたちが集まり始め、掃除をしたり、ふざけあったり。畳をほうきで掃除していた網干小新4年生の女子児童(9)は「うまく掃けるようになった」とはにかむ。同学年の男子児童(10)は準備をしている道和さんの横に座り、「きょうは何する?」と待ちきれない様子だ。

 始業時間になった。学習時間は、小学生は漢字や計算問題、園児は塗り絵などに取り組む。プリントはスタッフの手作りだ。「『細部』ってなんて読むの? ホソブ?」「違うよ。辞書を引いてごらん」。人なつっこい問いかけに、記者も思わず先生に変身。

 この日、外は「春の嵐」の荒天。激しい雨風が障子をがたがた鳴らすが、石油ストーブがたかれた家の中は、先生と子どもたちの会話も相まって、ぽかぽかと暖かい。午前10時になるとレトロな掛け時計がぼーん、ぼーんと鳴った。

 勉強が終わったら、年度最終日なので修了式だ。全員が「がんばり賞」の賞状とお菓子を受け取る。今回で卒業するのは、網干中新1年生の男子生徒(12)。「幼稚園か小学1年生くらいから来てた」といい、最後に得意のけん玉を披露して喝采を浴びた。「みんなと仲良く勉強できて楽しかった。ありがとうございました」とあいさつし、「中学では数学を頑張りたい」と話した。

 メッセージの束を手に家路に就く誠十郎君に、先生や仲間が「せいちゃん元気でね」、「また遊びに来てね」と手を振った。

 「寺子屋教室」は毎月第2・4土曜日の午前9時半~11時に開催。月会費500円。生徒は随時募集中で、保護者の送迎が条件。

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