閉鎖した海の家、絶景広がる開放的カフェに 元常連客夫婦がリニューアル

2022/08/05 05:30

開放感あふれる店内で笑顔を見せる田淵智裕さんと有貴子さん=姫路市家島町宮、男鹿島

 播磨灘に浮かぶ家島諸島の男鹿島(たんがしま)(兵庫県姫路市家島町)で、閉鎖された海の家を改装した店舗が初めての夏を迎えた。店名は「ルブラン」。島の常連客だった夫婦が「こんなに美しい場所を廃れさせたくない」と決意し、古い建屋を開放的なカフェに生まれ変わらせた。目の前の絶景と地元の応援も力に変え、観光客の憩いの場として輝き始めた。(大山伸一郎) 関連ニュース 【写真】目の前には透明度の高いビーチが広がる 閉鎖した海の家、絶景広がる開放的カフェに 元常連客夫婦がリニューアル 名所「かえる島」で人気、香美の海の家が南国風カフェに 但馬牛バーガーやパフェ販売、更衣室も


 同県たつの市神岡町で木材会社を経営する田淵智裕さん(41)は約20年前から男鹿島で海水浴やマリンスポーツを楽しんできた。海の幸を気に入り、妻の有貴子さんと何度も通った。
 島の船着き場近くの立ノ浜にある海の家が閉鎖したのは4年前。さら地になるかもという話を聞いた田淵さんは「こんなにきれいな海に近い場所はどこにもない」と買い取りを決め、地元住民の協力も得て昨年秋から改装を始めた。
 木材を使って自然な風合いの店内に模様替えを始めた。風通しのいいカフェやバーベキュースペース、シャワーなどの整備に加え、友人らが砂浜の清掃にも協力してくれた。春にオープンにこぎ着け、徐々に営業を本格化。夏本番を迎え、多くの家族連れやカップルらが生まれ変わったビーチを満喫している。
 青春を過ごしたビーチを活気づけるための挑戦。「島全体を元気づける歯車の一つになれば」と願う2人に、近くで民宿を営む中村友作さん(49)は「島外のお客さんがたくさん訪れてくれそうな雰囲気に生まれ変わった。私たち地元同業者も応援して一緒に盛り上げたい」と期待を寄せる。
 ルブランTEL079・325・3205

神戸新聞NEXTへ
神戸新聞NEXTへ