姫路バイパスのサービスエリア、駐車したくても止められない…20年超も続く混雑の原因は

2022/09/06 05:30

混雑する駐車場。駐車を諦める運転手も多い=姫路サービスエリア

 姫路バイパス姫路サービスエリア(SA、兵庫県姫路市広畑区西蒲田)の駐車場で、20年以上にわたって混雑が常態化している。その原因は、乗用車の駐車スペース105台分のうち、半数近い40~50台分を埋める長時間の迷惑駐車。一般の利用者が駐車したくても止められないケースが多発しているという。(森下陽介) 関連ニュース 35もの「道の駅」がある兵庫県内 …なのに、なぜか県南部の中央エリアが空白区 その事情を探る 国道2号、止まらずに走れる場所があるって本当? 半世紀前に始まった渋滞対策大詰め 「車が安全にすれ違えない」歩道8m、車道5m…アンバランスな道路なぜ?

■バイパス料の無料化で
 8月の平日、昼過ぎの姫路SAはひどく混雑していた。大型トラック用を含む130台分の駐車スペースを備える同SAには、トイレやコンビニなどが併設されている。駐車場に止められず、スペースが空くのを待つ車の列ができているが、長時間止まっている車に運転手が戻ってくる気配はない。
 「ここで待ち合わせをして、1台の車に相乗りして出かけているんですよ」と、SAを管理する姫路河川国道事務所の担当者が教えてくれた。2006年度に実施した調査では、SAに別々の車で集合した後、高速料金や駐車場代、ガソリン代の節約のために1台の車に相乗りし、仕事やレジャーに向かう利用客が混雑の原因と分かった。
 高速料金がかからず、一般道からの乗り入れもできることから、便利な待ち合わせ場所として利用されているらしい。同事務所によると、こうした状態は姫路バイパスの通行料が無料化された00年から続いている。
■事故につながることも
 また同事務所は、迷惑駐車が事故につながる可能性も指摘する。満車状態が続き、なかなか駐車スペースが空かないため、本来止めてはいけない場所に止める運転手も目立つという。車が走行区域にはみ出したり、人の移動の邪魔になったりするケースもある。
 8月には、同事務所職員ら約15人が、毎年恒例の迷惑駐車防止の啓発キャンペーンを実施した。SAの利用客に対しチラシを配ったり、新たに看板を設置したりした。
 同事務所の竹田佳宏副所長は「ガソリンの価格が高騰している今、相乗り行為が増える可能性もある。迷惑駐車が事故につながることもあると知ってほしい」と呼びかける。

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