奥播磨の「かかしの里」にファンクラブ 守りたい原風景、愛込めて過疎化の集落支える
2022/10/19 05:30
かかしが並ぶ地区を散策するファンクラブの会員=姫路市安富町関
わずか住民12人の集落のあちこちに約130体のかかしが立ち並ぶ兵庫県姫路市安富町関地区の「奥播磨かかしの里」。多くの観光客が訪れる小さな集落にファンクラブが誕生した。いずれ劣らぬ「かかし愛」の持ち主という20人以上がすでに参加している。住民とともに伝統行事やイベント運営にも関わってもらい、町おこしにつなげる。(森下陽介)
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同地区では10年前から、地元出身の岡上正人さん(70)=同県宝塚市在住=がかかしを使った地域活性化に取り組んでいる。高齢化や過疎化は深刻で、集落内に民家は約40軒あるが、うち4分の3は空き家になっている。
「おくはりま倶楽部(くらぶ)」と名付けたファンクラブは、同地区を「心のふるさと」と思えることを条件に会員を募集。高齢の住民の畑仕事を手伝い、人手不足から維持が難しい伝統行事を一緒に盛り上げるなど、田舎の日常を楽しみつつ地域をサポートする。将来的には希望者の移住受け入れも考える。
9月下旬には、同地区を訪れたファンクラブ会員を岡上さんが案内した。より魅力的な集落を目指し、新たにあずまやを設けたり、民家に迫る雑木林で伐採作業を行ったりすることなど今後の計画や展望を話し合った。
おくはりま倶楽部の会長に就任した姫路市の竹中栄二さん(64)は「高台の上から集落を見渡すと、美しい日本の原風景に驚く。かかしとマッチする懐かしい景色に魅力を感じたら、ぜひ参加してほしい」と呼びかけた。
入会金5千円で、記念品としてかかしのイラストが印刷されたTシャツが贈られる。会員は11月13日、同地区で催される「ふるさと体験・交流フェア」で、野菜の収穫体験ブースを企画している。
問い合わせはメール(okaue@furusato‐kakashi.net)で。