北播

  • 印刷
カタクリが取られた後に金網を張った自生地=加西市網引町
拡大
カタクリが取られた後に金網を張った自生地=加西市網引町
自生地で2016年に撮影したというカタクリの花。(板井正和さん提供)=加西市網引町
拡大
自生地で2016年に撮影したというカタクリの花。(板井正和さん提供)=加西市網引町

 兵庫県加西市網引町の「周遍寺野生生物保護地区」で、薄紫色の花を咲かせる希少種カタクリが、50株程度なくなっていることが分かった。自然愛好家によると、特定の部分だけが掘られた状況から、動物ではなく何者かが盗んだとみられる。昨年も同じ場所で盗掘とみられる被害が発生。自生地を見守ってきた地元住民らからは怒りの声が上がっている。(森 信弘)

 かれんな姿から「春の妖精」とも呼ばれるユリ科の多年草。県版レッドデータブックではCランクに指定されている。気温が上がると花が開き、花びらを反り返らせる。山の中にあるこの自生地では毎年3月下旬ごろに花を咲かせ、住民らが約3年前に板の保護柵などを整備していた。

 今月8日、管理するあびき湿原保存会会長の山下公明さん(68)が掘り返されているのを見つけた。同会顧問で加西ナチュラリストクラブ会長の尾内良三さん(75)によると、深さ15センチほどの大きな穴だけでも4カ所あったという。

 2014年には周遍寺の近くにある別の未公開の自生地で100株以上が盗掘され、同市は周遍寺周辺やあびき湿原など市内3カ所を野生生物保護地区に指定。届け出をせずに野生動植物の採集や木の伐採をした場合は50万円以下の罰金を科すことにした。

 翌年から、地元の九会地区ふるさと創造会議は、今回被害のあった自生地などを巡るウオーキングを開催したが、株数が減ったため昨年は行わず、今年も予定していなかった。同会議代表の板井正和さん(67)は「せっかく住民が守っているのに台無しだ。今年咲くのはわずか十数輪になるのでは」と憤る。

 保存会はこれ以上の被害を防ぐため、金網でできたイノシシ用の柵をかぶせた。今後はこの柵を立てて自生地を囲み、鍵を取り付ける予定。尾内さんは「種から花が咲くまで7年ほどかかる。多くの人が楽しめる形で残していくために、盗掘はやめてほしい」と訴えている。

北播の最新
もっと見る

天気(3月20日)

  • 18℃
  • ---℃
  • 10%

  • 22℃
  • ---℃
  • 10%

  • 19℃
  • ---℃
  • 0%

  • 21℃
  • ---℃
  • 0%

お知らせ