北播

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方位盤にコンパスを置く。真北を指す赤い矢印と盤上の真北を示す白線は約10度ずれていた=加東市、三草山山頂
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方位盤にコンパスを置く。真北を指す赤い矢印と盤上の真北を示す白線は約10度ずれていた=加東市、三草山山頂
山頂にある方位盤。後方には北播磨の田園地帯が広がる=加東市、三草山山頂
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山頂にある方位盤。後方には北播磨の田園地帯が広がる=加東市、三草山山頂

 兵庫県加東市の三草山山頂にある方位盤がずれている-。

 そんな声が今年になって市に2件寄せられた。三草山は播磨小富士とも呼ばれる雄峰。標高は423・9メートルとさほど高くはないが、遠く六甲山や淡路島から姫路方面まで眺めることができ、ハイカーに人気だ。それゆえに軸となる方位盤のずれは、山頂を制覇した者にとって感動が減ってしまうという。市の観光名所でもあり、事実なら一大事。確認のため三草山登山歴30年の市職員ら2人が調査すると聞き、同行した。(中西大二)

 山頂までは5ルートあり、約45分と最短で登れる畑コースを選択した。急斜面の階段や坂が続き、なまった体には少々きつい。

 到着すると、雨上がりの山頂には秋空が広がっていた。眺望を尻目に方位盤へ。盤は銅製で直径約1メートル。1980年の社町誕生25周年に設置されたものだ。早速、男性職員がコンパスを置く。すると方位盤の真北を指す白線より、コンパスの赤い針は西へ傾いた。磁北は真北より西に約7度ずれることも計算に入れ測定すると、方位盤の指す真北は約10度東にずれていた。

 実はこの盤、約4年前に盗難騒ぎがあった。銅製なので換金目的かと思われたが、山中で発見され元の場所に戻された。再び盗まれないよう留め金で補強したが、工事後、何らかの原因でずれた恐れがあるという。同行の市職員は「寒暖差や風雨の影響で銅が伸縮したのかも」と推測する。

 この話を聞き、観光ツアーを企画する男性(61)は「人生は誤った方向に進んでも、微調整できる。そんな触れ込みで山頂へのツアーが組めるのでは」と提案。市の担当者は「せっかくの機会。2020年度の市制15周年に、雄峰らしい新たな盤の設置も考えたい」

 方位盤を巡りにわかに活気づいてきた三草山。付近は源平合戦の古戦場でもあり、古くからさまざまなドラマを生んできた。新たな物語を期待し山を後にした。

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