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人権問題について話す長谷川和正さん=加東市社
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人権問題について話す長谷川和正さん=加東市社
出版された「恩師・内藤幸雄先生の思い出」
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出版された「恩師・内藤幸雄先生の思い出」

 同和問題に取り組んだ先人を広く知ってもらおうと、関西国際大(兵庫県三木市)職員の長谷川和正さん(67)=同県加東市=が「恩師・内藤幸雄先生の思い出」を自費出版した。本は第45回部落解放文学賞を受賞。長谷川さんは「同和問題への取り組みに役立ててもらいたい」と期待する。

 長谷川さんは旧社町出身。兵庫県職員として勤務する傍ら、青年団活動をしていた20代の頃、内藤さんと出会い同和問題に関心を持った。その後、地域の仲間と人権学習会「どんぐり」を発足させた。

 小学校長や旧社町の同和推進員を務めた内藤さんは「生涯学習」の場と称して、現在の加東市東古瀬にあった自宅敷地内で私設公民館を運営。地域の人々と短歌や書道、古典を読む会を主宰した。そこがどんぐりの活動拠点にもなった。

 本では、同和問題を中心とした四半世紀に渡る人権学習会の軌跡を記録。「継続は力」と諭す内藤さんの人柄にも触れた。差別をなくす活動などを紹介しつつ、長谷川さん自身が学習会を通じて試行錯誤し自分の頭で考え抜く姿から、自立して行動することの大切さも描いている。

 長谷川さんは、内藤さんが自らに課した学習を、日々淡々とこなす姿に引かれたという。「人は言葉と行動に差が出るもの。先生も差はあるけれどしっかり内省していた」と振り返る。

 会の発足後、内藤さんから「生きる力は文章を書くことから」と言われ、長谷川さんは機関紙の編集を担当。ものを書く面白さを知りエッセーや短編小説も執筆するようになった。

 内藤さんは23年前に85歳で亡くなった。長谷川さんはネット上での差別発言やいじめなど、人権が軽んじられている今の風潮を憂い、当時の記録が役に立てばと本にまとめたという。

 102ページ。700円(税込み)。同県加西市と西脇市の西村書店で販売している。(中西大二)

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