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新型コロナウイルス感染症患者が発生した時のことを振り返り、第2波への備えを語る金岡保病院長(左)と堀田敬文病院事業部事務局長=加東市民病院
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新型コロナウイルス感染症患者が発生した時のことを振り返り、第2波への備えを語る金岡保病院長(左)と堀田敬文病院事業部事務局長=加東市民病院
外来診療を休止した3月17日の病院前の様子。職員らが対応に追われた=加東市民病院
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外来診療を休止した3月17日の病院前の様子。職員らが対応に追われた=加東市民病院

 新型コロナウイルス感染症の男性患者が一時、入院した加東市民病院(兵庫県加東市家原)。院内感染の危険性や風評被害と闘いながら外来診療を休止した後、再開した。地域の公立病院としてどのような教訓を得て、第2波に備えどんな取り組みをしているのか。金岡保病院長(60)と堀田敬文病院事業部事務局長(58)に聞いた。(中西大二)

 -院内感染を防いだ。

 金岡院長 同感染症の男性は当初、ふらつきとめまい程度の症状だったが、容体はどんどん悪くなった。私たちはいつかその時が来ると緊張感を持っていた。年に数回、結核の疑いのある患者にも対応する。このため感染対策のトレーニングが行き届いていた。今回も最初からN95のマスクをするなど徹底していた。規模が小さい病院だが、内科医ら関係する医師がそろっていたことも大きい。

 -一時は外来診療を休止した。

 金岡 男性患者の陽性が判明した3月16日の夜に私の判断で外来、救急などの休止を決めた。患者に対応した医師や看護師ら計12人を自宅待機にし、子どもがいる職員も休ませた。当初は1週間で再開する予定だったが、職員が復帰できず無理だった。風評被害で職員が子どもを預けられなかったからだ。一方、病棟には入院患者をサポートする看護師が必要で、外来や検診に回す人がいなかった。

 再開は科学的根拠に基づき院内で決めた。濃厚接触者12人は同18日と26日の2度のPCR検査で全員が陰性となり、自宅待機からも12日半が経過。消毒作業も完了したため、県に再開を報告した。

 -風評被害もひどかった。

 堀田事務局長 男性患者や濃厚接触者を公表するよう多くの電話があった。タクシーの乗車拒否もだ。学校の玄関には「濃厚接触者の家族は登校禁止」とする張り紙もあり、職員は当時、病院勤務というだけで後ろめたい気持ちになった。外来を再開する朝、職員に「迷惑をかけた」とねぎらうと涙を流す看護師もいた。

 -第2波にどう備える。

 金岡 病院関係者が安心して働ける環境づくりが大事。外来休止時、パートも含め職員の給与を補償し休んでもらった。生活費のために無理して出勤し、院内感染が広がるのは避けたかった。スタッフが子どもを預けられなかった時は、補償するから子どもを家でみてくれと。復帰時の職員のやる気にもつながる。

 堀田 職員からは緊急時の宿泊所を整えてほしいとの声があった。自宅待機は家族に迷惑がかかるといい、前向きに考えたい。

 金岡 感染症指定病院でなくても今後、疑いのある患者は来る。検査して隔離し、陽性なら指定病院に送るという手順は変わらない。一方、感染症を恐れ、指定病院へ行く一般患者が減った。デイサービスなどに通っていた高齢者らが、外出自粛で機能低下を起こす事例も増える。そういった人たちの治療が必要になった時、受け入れるのも私たちの重要な役割だと思う。病院の機能分化(役割分担)と病院間の連携が大切だ。

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