北播

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 朝鮮半島生まれの高瀬道子さん=兵庫県西脇市=は戦中や戦後に抱いた感覚を鮮明に記憶する。終戦時は10歳。釜山からの引き揚げ船で一緒になった、満州から逃げてきた小さな女の子は、どろどろの人形を抱き、手渡したおにぎりを言葉少なに頬張っていたという。

 現地の国民学校には日本の降伏後に最後の登校。一緒に過ごした同級生たちとさよならをした。「これまでの生活が途切れるなんて思ってなかった」。食糧不足だった引き揚げ後、よそ者として見られ、別の引き揚げ者の同級生と、小さくなって学校生活を送った。

 高瀬さんは「大した経験じゃないしねえ」と、積極的に自身の体験を話すことはしなかった。長年、平和運動に関わってきた仲間にさえ。だが、あの時代を生きた人たちの証言は、戦後75年を経て今、ますます重要な意味を持つと感じている。(長嶺麻子)

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