北播

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順調に育つ「白玉」の穂と岩佐尚宣さん(左)、稲岡敬之さん=加西市豊倉町
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順調に育つ「白玉」の穂と岩佐尚宣さん(左)、稲岡敬之さん=加西市豊倉町
穂の下側が長い点が特徴の白玉=加西市豊倉町
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穂の下側が長い点が特徴の白玉=加西市豊倉町

 明治、大正期に広く西日本で作られていた酒米「白玉」を復活させる取り組みが兵庫県加西市で進んでいる。農事組合法人「豊倉町営農組合」(加西市豊倉町)が種を取り寄せて約5年かけて増やし、ようやく今年、酒造に使える分量を確保した。協力してきた富久錦(同市三口町)が白玉を100%使って初めて醸造する。(小日向務)

 白玉は、酒通の中で人気を誇る酒米「山田穂(やまだぼ)」「雄町(おまち)」などを輩出したとされる品種。江戸時代に栽培が始まったとされ、灘五郷で使われていたとの記録もある。山田穂は、現在の主流品種「山田錦」も生んでいる。

 ただ、白玉は背が高くて倒伏しやすい上、収量が少なく、改良された品種に取って代わられた。稲穂の下部が最近の品種に比べ、長いのが特徴という。

 肥料の使い方や水管理などの技術が向上し、かつての課題はある程度、克服できるようになり、豊倉町営農組合は、以前から古い品種の稲を栽培している。中心となって栽培を担う理事の岩佐尚宣さん(46)は「昔、加西でも白玉が栽培され、醸造されていたかもしれない。そんな品種を復活させるのはロマンや夢がある」と話す。

 一方、富久錦の稲岡敬之社長(49)は「山田錦以外にも、北播磨、加西で栽培に適した酒米があるかもしれない」とさまざまな可能性にこだわり、「白玉も育てにくいが、すごい米かも」と期待する。

 同社では、少量で醸造試験をしており、「溶けやすい酒米。上品な甘みやふくよかさがあり、きれいな味の酒になるのでは」と予想する。白玉と山田錦を組み合わせた日本酒が山形県の酒蔵で製造されたケースはあるが、「白玉を使った酒は近年では県内で初めて。白玉のみでの醸造は日本でも初めてでは」という。

 完成は来年3月ごろ。富久錦では、新しい酒米や仕込み方などに挑戦した日本酒用に用意している「純青」のブランドで販売する予定。

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