兵庫県加西市の気球シーズンが1日スタートし、同市鶉野町の鶉野飛行場跡などで「ソラビラキ」が開かれた。安全祈願祭などに続いて、同市や大阪府などの5グループが今季の初フライトを満喫し、住民らも加西の空をゆったりと飛ぶ気球の姿に見入った。(小日向務)
昨年までも安全祈願祭はあったが、初飛行と組み合わせたソラビラキは初めてという。
安全祈願祭は、同飛行場跡で開かれ、同市や観光関係者、気球の飛行グループのメンバーら計約60人が参加した。王子神社(加西市王子町)の板村享典宮司による神事や、関係者による玉串奉納があり、来年5月初めまでのシーズンの安全や地域の繁栄を祈った。
その後、風船を飛ばして風の向きや強さを調べた後、各グループの代表らが集まって情報を交換。飛行場跡近くの池に白鳥が滞在しているほか、工事中のエリアもあるため、周辺の農道などに分散して出発した。
同市都染町の農道からは2グループが離陸。道路などに敷いたビニールの上で気球を広げ、バーナーで熱した空気を送り込み、大空に飛び立っていった。市内の空には午前10時ごろまで、5機の気球が浮かんでいた。
「バルーンチームねひめ」(加西市)の定行賢三代表(72)は「ソラビラキは、けじめになっていい。ただ、稲刈りはしばらく前に終わっていたので、もう少し早く飛びたかった気持ちもあるなあ」と話していた。
