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 今月14日まで神戸新聞・北播版に掲載した連載「桜のそろばん」の関連取材のため、2月中旬に宮城県気仙沼市を訪れた。舞台となったそろばん教室で出会ったのが、東日本大震災の語り部、岩槻佳桜さん(15)だった。

 岩槻さんの住む本吉地区は、同市中心部から約10キロの海沿いにある。震災当時、岩槻さんは5歳。通っていた幼稚園から高台にある小学校に逃げた。後ろに迫る津波も、間近で見た。

 体験を公に語ることはしばらくなかった。しかし、中学進学後、生徒による語り部活動に学校を挙げて取り組む階上中(同市)の活動に触れる機会があった。「私も体験を語らなければ」。同世代に刺激され、語り部に志願した。

 現在は、気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館(同市)で月1回ほど、語り部として登壇する。

 当時の記憶は曖昧な部分も多い。だが、5歳の岩槻さんが見た光景をありのままに語る。

 「避難途中に振り向いたら、黒いものが見えた。それが津波でした。とにかく、真っ黒でした」

 「地震当日の夜、見たこともないくらい、すごい星空が見えました。大人は絶望していたかもしれないけど、私は、すごくきれいだと思いました」

 今後も体験を語り続けるつもりだ。「あの日を思い返すと怖い。でも伝えなきゃ。地震と津波の記憶が、知らない誰かに伝わればいいな」。まっすぐな瞳が、今でも印象に残っている。(杉山雅崇)

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